岩本side ページ20
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照「はぁ．．．」
あの後、泣き疲れた目黒は康二と一緒に先に風呂に入って
今は寝室で一緒に阿部と一緒に眠ってる。
舘さんと翔太は洗い物をして、それぞれに不安があるのかまだ眠れないって言って、
どこかに散歩しに行った。
ふっかは．．．
深「しけた顔すんなよ。ずっと夜風に当たってたら風邪引くぞ」
照「ふっか。
あっ、ごめん」
風呂から上がったふっかが、ココアの入ったマグカップを俺にくれた。
深「滝沢君、なんて？」
岩「警察も全力で探してくれてるって。
でも、こんな季節だし、早く見つけ出さないと結構やばいって」
深「だよな．．．」
やっぱり、ふっかも先を見越してたかのようにうなだれた。
照「本当に情けねえ。
佐久間もラウールも守れなくて、挙句目黒まであんなにさせて」
俺はメンバーがすべてだ。
この筋肉だってメンバーのいざってときに守れるようにって思ってたのに。
そのいざってときに何の役にも立たない。
できることはじっと待つことだけ。
深「そんなの、みんな同じだって。
俺もお前も、他のメンバーも。
みんな自分のことを情けないって思ってる。
でも、今はそんな悲観的になる前に自分には今何ができんだろうって、
そう考えることが先なんじゃねえのか？」
照「ふっか．．．
でも、俺に今何が．．．」
深「目黒のこと。
目の前で誘拐されたんだ。
精神的にすげー不安定になってる。
照が帰ってくる前も寝てたんだけどさ、
ちょっと目を離した隙に過呼吸になってた。
照。今は、目の前に助けなきゃいけない奴がいるなら、そっちを優先すべきだよ。
大丈夫、絶対に佐久間もラウールも生きてる。
アイツらは絶対に生きてるから」
いっつもそうだ。
ふっかは俺よりも1つ上。
2年先輩。
たったそれだけしか違わない。
なのに、
ふっかにいざってときは絶対に救われてる。
俺の方がリーダシップがあるとか、そんな風に言ってくれるけどさ
でも、俺からすればふっかがいないと俺もリーダーになれなかったと思うんだよ。
照「ありがとう、ふっか」
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作者名：shin_chan
| 作成日時：2022年8月2日 23時
