翔太side ページ11
あれから、2人が戻ってくるまで、俺と涼太で康二と阿部を見てるんだけど、
康「うっ．．．ヒクッヒクッらうっ．．．さくまくっうぅー．．．」
康二は、あれからメンタルが崩壊してずっと泣き続けてる。
そんな康二に寄り添い続ける涼太。
舘「康二、大丈夫。
俺らが絶対に2人を取り戻すから。
ほら、泣くな。目黒が起きた時に心配するぞ」
康「ヒクッヒクッ．．．めめっ、らうっ、さっくんっ．．．なんでっグスッ」
とりあえず、あっちは涼太に任せて、
俺は、
翔「阿部、大丈夫か？」
阿「しょった．．．おれは、だいじょっぶだから」
そういってるけど、全くそうには見えない。
さっきから、目は泳ぎまくってるし、手の震えが止まってない。
阿部がこういう時に言う“大丈夫”は世界一信用できない。
自分では気づいてないかもしれないけど、
阿部は人一倍強がり。
自分の弱いところを見せちゃいけないってそう思いながらいつも頑張り続けてる。
それにさ、
人一倍優しいから、人一倍自分を責めやすい。
昔、阿部が受験のために仕事制限するってときも、
自分ばっかりってすごい自分のこと責めてた。
それが人のことになればなおさら。
翔「阿部、大丈夫じゃないときは大丈夫じゃないって言っていいんだぞ。
俺らは、阿部のその大丈夫じゃないに付き合えるから」
そういって、阿部を見ずに肩を寄せる。
見たらまた強がんだろ？
この難しいインテリ君は。
阿「しょった．．．グスッグスッ．．．ごめっヒクッ」
そういって、静かに泣き始めた。
誰だって、怖いよ。
だって、
俺らの大事なメンバーを
傷つけた挙句、こんなにも恐怖に満ち溢れされてるんだから。
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作者名：shin_chan
| 作成日時：2022年8月2日 23時
