episode13 ページ14
貴女side
ジン「おい、何隠してやがる」
やばい…あの子のことバレたら
あの子、殺されるかもしれない
貴女「実は…」
彼に嘘をつくのは嫌だ…けど
貴女「さっき、あの男を始末した時、気配を感じたんです…それで確認しにいったら…」
ジン「なんだ…」
貴女「カラスだったんです…」
ジン「は?」
貴女「どうやら勘違いしたみたいです…私の感も鈍ったかもしれないですね」
ジン「そうか……速く行くぞ」
貴女「分かりました」
ーー…
なんか…ジンさん、怒ってないか…??
車の中でも無言だったし…いや、大半無言だけど
セーフハウスに戻ってからもずっと…
さっきの嘘がバレてるよな…
ベッドに腰掛ける彼に近寄る
貴女「ジンさん…あの…」
ジン「はぁ…」
深いため息を吐きながら小さい声で話している
ジン「俺は本当にどうかしちまったな…」
なんで…目を逸らすの…
ジン「クソッ……」
私は彼に
確かに嘘をついて騙した…でも…
あなたに嫌われたくない…
自分勝手なのはわかってる
でも、この気持ちは本当だ
貴女「ジンさん、私…」
ジン「来るな…」
一瞬、立ち止まってしまった
でも、それでも…
貴女「ジンさん…私、嘘つきました…でも…」
ジン「来るなと言っただろ」
銃口を私に向ける
裏切り者を許さない彼にとって
私がとった行動は不味かった
だから…
貴女「あなたに殺されるのなら本望です」
前に裏切らないと言ったが
彼に嘘をついた…これは裏切りと同じだ
彼に裁かれるのは
致し方ない…
貴女「私を殺して下さい…」
引き金に触れている彼の手を
私は包み込むように両手で触れた
ジン「離せ」
彼の冷たい手
でも何度も私に温もりをくれた手だ
貴女「嘘をついたことを許さなくていい…だから、あなたの手で私を…」
『殺して欲しい』と最後まで言おうとした
でも…
銃が落ちる音と同時に
ジン「できねぇ…」
そう…小さい声を溢す
無意識に出たと思われるその声に
その悲しげな表情にも
本人は気付いてないようだ
貴女「ジンさん、もう…あなたを裏切らないです」
ジン「一度、裏切った奴を簡単に信用するわけないだろ」
貴女「ですよね…信用はもうしなくていいです…」
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蒼鳥華香(プロフ) - socoさん» ありがとうございます笑頑張りますね笑笑 (9月28日 1時) (レス) id: 507a40ec7e (このIDを非表示/違反報告)
soco(プロフ) - シティーハンタ〇は面白いですwwwこの小説とても面白いので続き楽しみにしています! (9月27日 23時) (レス) @page2 id: 77539e2974 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼鳥華香 | 作成日時:2023年9月25日 1時