第漆百肆話 ページ27
この呪力の束縛を解くべきか。このまま無能を晒して知っている未来を待ち望むか。
解くことは、できるんだよ。
恵の成長の鱗片を見ることができる。知ってる。これを逃すことは恵にとっての変化を逃すか、そんなことはないだろう。彼は自らまた成長をする
だが、宿儺様の心情が変化しない可能性は十分有り得る。
お気に入りのレッテルが接がれる事があるかもしれない。
それだけが私が動けない理由だった。
黒い何かがドロリと溶け出した
取り敢えず解くべきだ。このまま動けないのは、きっと辛い。動けても動けないのは、嫌ではある。
何もしていなければ、私は起き上がることが困難になるだろう。
物理ではなくて、心情的に。私は弱いから。
だから一歩の準備だけでもしておこう。
フラッ、と足が地面についていない様な感覚がしてうまく立てない。
宿儺様の呪力せいではない、私自身の問題だった。
ダンッ―――
「ふっざけんなよ」
足が地面にめり込んだ。
黒い何かを払い除けた
私は何を弱気になってんだ。
彼等はもうこの場にいない。それでも決して静かではない。今も戦ってんだ。
私の大事な人達が、今も私がこんなグズってる間にも、闘ってんだ！
両頬をひっぱたいた
「だいじょーぶ、私は
十分、充分、強いから。それが強がりだってそんな事ができるんなら余裕はあるでしょ？
いけるよ、前に。
今、やっと本当に決心がついた
原作に立ち向かう勇気ができた
崩れた地面を再度蹴って空に駆ける。
「恵！！！」
恵は素手にボロボロだ。何度か殴られたか。
伏「A!!」
宿「ほう、アレを乗り越えたか」
空に投げ出された恵をキャッチし、糸で足場を造る
ギギ、と糸が張りつめる。
「ごめん!遅くなった!!」
伏「待ってた」
あぁ、この子は私を見てたんだ、待っていたんだ。不思議と自信がわいてきた。ニコッと笑顔を向ける。
「お待たせ」
伏「あぁ」
ボグッと下に叩きつけられる。
宿「いい術式だ」
崩れた瓦礫からも私達を庇う鵺を解いた
宿「オマエの式神、影を媒体にしているのか」
伏「ならなんだ」
宿「フム、分からんな。オマエあの時何故逃げた。宝の持ち腐れだな」
伏「？」
宿「まぁいい。どの道その程度では
話に入らない。
宿「つまらん事に命を懸けたな。この小僧にそれ程の価値はないというのに」
恵の呪力の高まりを感じた
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ねこくらげ(プロフ) - 莉緒さんコメントありがとうございます！此処まで一気読みとは...！！ありがとうございます！！！ (2022年2月20日 16時) (
レス) id: 164103a512 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒 - 一気読みしました!!続きが楽しみです！ (2022年2月20日 15時) (レス) @page23 id: e8a57b3ea6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねこくらげ | 作成日時：2021年9月7日 16時
