第漆百参話 ページ26
聞き慣れた、と言っていい程の記憶がない。でも何処と無く、懐かしい。
頭を勢いよく左右に振った。
今はそんな事を言ってる場合ではない。伊地知さんは、私の事を話した頃合いだろうか
宿「おい、知ってるか？我々は共に“特級”という等級に分類されるそうだ」
宿「俺と...
顎に手を当て嘲笑うように言い放った
填まった壁から出てき、腕と先程失った両足も自身の反転術式で戻した。
宿「いいぞ特級。頑張れ頑張れ」
完全におちょくっている。
それに構わず呪霊は口角を上げた。まるでどうだ俺にも出来るぞ、と言いたげだ
宿「嬉しそうだな。褒めてやろうか？だが呪力による治癒は人間と違い、呪霊にとってそう難しいことはないぞ」
宿「オマエも、この小僧も。呪いのなんたるかを、まるでわかっていないな。いい機会だ。教えてやる」
宿「本物の呪術というものを」
スッ、と人差し指と中指を立て合わせ薬指小指を折り畳んだ掌印ができた。
_領域展開_
鈴の音が響く。静かに、沈むような...
_
瞬間、身体がバラバラになる呪霊。
トン、と自身の足元に波紋が広がる。私も入ってしまったようだ。
宿「3枚におろしたつもりだったんだが。やはり弱いなオマエ。そうそう、それから＿＿」
胸の穴からズルン、と出されたものは、
宿「これは貰っていくぞ」
宿儺様の指だった。
宿儺様は踵を返し、呪霊に背を向けた途端に特級だったものは青と紫の炎に包まれた。
此方に目を向けた後、目を閉じこう言った
宿「終わったぞ!!不愉快だ!!代わるならさっさと代われ!!」
宿「...どうした小僧」
応答はない。
ニィ、と口が裂けるように笑った。すると此方に真っ直ぐ近づいてくる
「こんにちは。宿儺様」
これは出るしかないかとスッと腰を畳む
宿「あぁ。少し付き合え」
「ごめんなさい。それは出来ません」
宿「そうか」
あれ、あっさり承諾し、
此処で私の意識は途絶えた。
＿＿＿＿
意識が浮上するのは展開としては早かった。何かしらの呪力によって動けない。都合はまぁいい。
ジクジクとした後頭部の痛みと濃い呪力。敵意がないと、油断することがよくわかる
馬鹿だなぁ
宿「駄目押しだ」
3本目の指を取り込んだ。
ドサッ、と地面に降ろされる
宿「さてと。晴れて自由の身だ。もう脅えていいぞ」
宿「殺す。特に理由はない」
伏「...あの時と、立場が逆転したな」
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ねこくらげ(プロフ) - 莉緒さんコメントありがとうございます！此処まで一気読みとは...！！ありがとうございます！！！ (2022年2月20日 16時) (
レス) id: 164103a512 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒 - 一気読みしました!!続きが楽しみです！ (2022年2月20日 15時) (レス) @page23 id: e8a57b3ea6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねこくらげ | 作成日時：2021年9月7日 16時
