第漆百弐話 ページ25
着いた。
少々息切れをしてしまっている。結構急いだ
「伊地知さん!私も入ります!!ごめん!」
肩に一瞬手を置いて去り際に放つ。結構時間経ってる。糸は残ってる。追える。まぁそうそう消えないけどね
伊「え、ちょっと!」
糸を悠仁につけていたのだ!直ぐにわかるかなって。ストーカーじゃない、決して。
道を曲がって、壁を壊して、一直線に線が延びる方へと走っていく
遠吠えが聞こえた。合図だ。
いた
宿「つくづく、忌々しい小僧だ」
広い空間に重く深い声が響く。諏訪部順一さんの声良。とか言ってる場合か。
その一挙一動に、呪霊はビクビクと脅えている。
私がただ呪力の感知に鋭いからという訳ではなく、此処からでも充分わかる程に“死”を埠頭させるこの呪力。
本来なら、恐い、と言えばいいのだろうか。亡くしたものはデカイと痛感する。でも、そう考えれているならまだ私には余裕があるのもまた事実
宿「この俺を完全に舐めてやがる」
ぽんぽん、と肩に手を当てると呪霊はビクッと肩を揺らした
宿「少し待て。今考えてる。どうすれば、あの小僧を後悔させられるかをなぁ」
結局全員殺す算段を考えているのだろう
宿「おい」
ババッと大きく後ろへと下がる呪霊
多分、宿儺様は私に気づいてる。だけど呪霊は宿儺にしか神経を向けていないのだろう。
宿「ガキ共を殺しに行くぞ。着いて来い」
くいくい、と指を治しながら着いてくる事を促す。
が、呪力を溜めて宿儺様に向けて放出した
宿「馬鹿が」
『ガアアア゛』
ボコボコと左手が復活する
触れもせずに集められた呪力は避けるように後ろへと流れた。
宿「あ、いかん。こっちも治してしまった」
驚愕、という言葉がぴったりの顔をしている。というかえー!って似た声出てたよ
宿「散歩は嫌か。まぁ元来呪霊は生まれた場に留まるモノだしな。」
宿「良い良い。それなら＿＿」
そこでの笑顔はこわいよー
宿「ここで、死ね」
顔面を鷲掴み床に叩き付ける。呻き声らしきものが聞こえる
宿「おい、どうした。もう終わりではないだろうな？」
ぐぎぎ、と体を起こす
宿「そうだ。ほら頑張れ頑張れ」
グシャ、と顔を踏みつける。その勢い、というより力で床が崩れ落ちた。
落ちた拍子に宿儺様の足を掴み、放り投げた。...訳ではなく、自身の右腕を失くした。紫の鮮血が飛び散った。
宿「呪霊といえど、腕は惜しいか？」
焦りが見える
宿儺様独特の聞き慣れた笑い声が反響した。
聞き慣れた...か。
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ねこくらげ(プロフ) - 莉緒さんコメントありがとうございます！此処まで一気読みとは...！！ありがとうございます！！！ (2022年2月20日 16時) (
レス) id: 164103a512 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒 - 一気読みしました!!続きが楽しみです！ (2022年2月20日 15時) (レス) @page23 id: e8a57b3ea6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねこくらげ | 作成日時：2021年9月7日 16時
