月下美人【青】 (ページ41)

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わたしのすぐ隣りに腰かけるお兄ちゃん。ぐわん…ってベッドが少しだけ沈む。

翔太｢やだったなら言えよ。｣

｢………、｣

翔太｢……してやったのに、｣

バクバク跳ねる心臓がもう、限界に近い。こんな近くで、そんなかすれた声で、しゃべらないで……

ただでさえ熱で火照ってる体が、
もっともっと熱くなる。

翔太｢こっち向け。｣

｢………やだ、｣

すぐ隣りから聞こえる声。

向けるわけないでしょ………、

逆らって、下を向く。お兄ちゃんを見ないように、これ以上ドキドキしないように、

必死に下を向…

｢、っ｣

ぎゅうって力を込めてうつむいてたわたしを、
下からのぞき込むようにして。

唇で、わたしの唇をすくうようにお兄ちゃんは、

翔太｢…………｣

………キスをした。