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気づいてるし、何回も言ってる。
「…………ばか、」
どうしてネクタイをはずしてたのかも、どうしてこんな時間に帰ってくるのかも。全部知ってる。
「………ばーか、」
上までとまってないボタンの意味も、ゆるいまんまだったベルトの訳も。
「…………くそ翔太、」
お兄ちゃんの周りには、いっぱいの女の子がいる
こんな時間までどこで何やってたのかなんて、
だいたい想像がつくし、聞きたくもない。
この気持ちが妹としてのものだったら、
きっとみんなに味方をしてもらえるのに。
そうじゃなくなったのはいつからだろう。
翔太「誰の悪口?」
………いつのまに出てきたの。
タオルで頭をごしごししながら、その隙間で
ん?ってこわい顔してわたしを見つめる
お兄ちゃん。
翔太「つか寝ろっつったし。」
「だって、」
翔太「だってじゃねえから。寝起きわりーくせに。」
「……お兄ちゃんよりいいもん。」
翔太「はいはい、もうわかったから寝て。」
ほんとだもん。
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腹出して寝んなよー、って。自分はお腹出して寝るくせに。
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作者名:恋 | 作成日時:2021年7月20日 1時