あの夏の日 (ページ39)

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和said ページ39

「げほっぜーぜー、げほげほ、んんっ！…ごほごほっ、ぜー…。」

ずっと胸がゼーゼー言ってて息が吸いきれない感じ。

少し止まってきてうとうとするとまた咳で起こされる。

横向きになって咳を繰り返しているとドアが開いた音がした。

巡回の時間なのか看護師さんが来たみたい。

看「二宮さん大丈夫ですか？」

懐中電灯を持った看護師さんが何か言ったけど咳が止まらなくて話せない。

看「少しお水飲んでみましょうか。」

喉が潤うとだんだん止まってきた。

看「落ち着いてきましたね。」

「んんっ…はい。ありがとうございます。」

看「まだ1時ですからゆっくり休んでくださいね。」

看護師さんは点滴を確認して出て行った。

まだ1時か。

さっきから2時間しか経ってないけど、リハーサルまであと9時間か。

間に合うかな…。

一人になると不安が押し寄せてくる。

明日乗り切っても次の日も仕事だし。

今は仕事が立て込んでるから休めないのに。

寝付けなくてぎゅっと目をつぶってみるけど何も変わらない。