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side貴方




キルア達を見送った後、再び部屋に二人きりとなったイルミと私。




ふとそこで、私のカバンから携帯が鳴っているのに気づいた。





携帯を開けると、『シャル』の文字が。




何だろうと思い通話ボタンを押すと、電話の向こうから慌てた声が聞こえてきた。





『もしもし、シャル?』



『あっA⁉やっと繋がった…!
今どこにいるの⁉』



『え?どこって、イルミの家だけど……』



『イルミって…ゾルディックの⁉
何でそんな所に…って団長!』






そこでシャルとの話が切れ、おそらくシャルから携帯を奪いとったであろう団長が、電話に出た。




………シャル、何であんなに慌ててたんだろう?





『Aか?何故イルミと一緒にいる』



『え、何故って…。
イルミ、団長にちゃんとイルミの家に泊まる事言ったって言ってたよ?』



『そんなの許可した覚えはない』



『へ⁉』





慌ててイルミの方を見ると、何とも清々しい顔をして、



「クロロに泊まる事は言ったけど、許可もらったとは一言も言ってないよ」



と言った。




………サーッと血の気が引いていくのが分かる。






『だ、団長!ごめんなさい…!
許可もらってるんだと思ってたから……!』



『……お前は悪くない。
とにかく、今すぐアジトまで帰ってこい』




『分かっ『それは駄目』あっイルミ…!』





イルミにひょいと携帯を奪われ、団長と会話が中断してしまう。



取り返そうとしたけど、片腕で抱きとめられて、動く事が出来なくなってしまった。





『…………イルミ、Aを返せ』



『やだ。俺、本気でA気に入ったから』



『…Aは渡さない。そいつは蜘蛛の一員だ』



『俺は組織の一員とかでじゃなく、A自体が必要なんだよね』



『俺たちも同じだ。とにかくAを返せ。
………じゃないと、今から全員でゾルディック家へと乗り込むぞ』





よく会話の内容は分からなかったけど、最後の団長の言葉だけははっきりと分かった。



それだけは駄目だ。



ゾルディック家対蜘蛛になると、そこらである戦争よりもずっと大変な事になるだろう。




私は慌てて口を挟んだ。

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明里香(プロフ) - 34話にも誤字がありました。「準備をしなくてわ」ではなく、「準備をしなくては」です。 (2020年8月4日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 25話にも誤字がありました。「等の本人」ではなく、「当の本人」です。 (2020年8月4日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 19話にも誤字がありました。「以外と」ではなく、「意外と」です。 (2020年8月4日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 15話に誤字がありました。「近ずくな」ではなく、「近づくな」です。 (2020年8月4日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
†NANA†(プロフ) - ページ10で、「中には数人人がいて」ではなく「中には数人の人がいて」だと思います。 (2018年6月1日 6時) (レス) id: 288d462176 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かっぱの子 | 作成日時:2017年4月6日 22時

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