検索窓
今日:3 hit、昨日:26 hit、合計:195,816 hit

37 ページ39

sideイルミ




Aが風呂から上がってくるまで、新聞を読んで待っていると、風呂場のドアがガチャッと開く音がした。




そっちの方を向き、Aの姿を見ると俺は、思わず息を呑んだ。





「…………っ」





Aの格好は、淡いピンクのもこもこのうさぎの耳が付いたパーカーに、後ろに尻尾の付いた丈の短いショートパンツ。



合わせてお風呂上がりという事もあり、少し火照った白い肌と、ショートパンツから伸びる長い脚。





Aは恥ずかしいのか頬を赤らめて、裾を引っ張りもじもじとしている。







うん、可愛い。



抱きしめたい衝動を必死で抑え、Aに、似合ってるとだけ告げ、俺も風呂に入った。




そしていつもより早く風呂から上がると、ベッドの上で座っていたAの腕を引っ張り、思い切り抱きしめた。





「イ、イルミ……⁉」



「こんな可愛いの見せられて、我慢できない」



「え…⁉」



「しばらくの間、このままでいるから」






Aが急な事に戸惑っているけど、今はそれにかまってられない。



抱きしめる事で理性を必死に抑えているんだから、これだけは許してほしい。






……こんなに余裕がなくなったのは初めてで。




初めて芽生えたこの感情に、どう対処していいか分からない。





柄にもなく高鳴る鼓動がAにバレないように、気持ちを静めていく。





どのくらいそうやっていたか分からないけど、ようやく落ち着いた心臓。




ふぅ、と一息はいてから、少し腕を緩めてAの顔を覗き込む。



………と。





「……………っ‼」





耳まで赤く染めたAがいた。

38→←36



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (144 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
404人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

明里香(プロフ) - 34話にも誤字がありました。「準備をしなくてわ」ではなく、「準備をしなくては」です。 (2020年8月4日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 25話にも誤字がありました。「等の本人」ではなく、「当の本人」です。 (2020年8月4日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 19話にも誤字がありました。「以外と」ではなく、「意外と」です。 (2020年8月4日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 15話に誤字がありました。「近ずくな」ではなく、「近づくな」です。 (2020年8月4日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
†NANA†(プロフ) - ページ10で、「中には数人人がいて」ではなく「中には数人の人がいて」だと思います。 (2018年6月1日 6時) (レス) id: 288d462176 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:かっぱの子 | 作成日時:2017年4月6日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。