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sideシャルナーク



Aがポツリポツリと指輪を盗んだ経緯を話す。



話の内容はこうだった。



ある一人の男がいて、そいつが長年交際していた彼女にプロポーズをしようとし、買った指輪があのダイヤモンドの指輪だった。

だけど待ち合わせの場所に行く途中、彼女は何者かに襲われ亡くなった。

さらにその者たちは、彼女の携帯から男と待ち合わせをしていた事を知ると、自分達がその待ち合わせ場所へと来た。


彼女のために買った指輪をとられ、男はボコボコにされる。
だけど指輪をもらったから命までは奪われなかったらしい。


悲しみにくれた男は自ら命を絶とうとした。

そこへAが現れ、男の話を聞き、自分が取り返してあげると言ったらしい。


で、その何者かっていうのがあの家の家主。


Aは指輪を取り返したあとすぐに男に渡しに行き、男は何度もAにお礼を言ったそうだ。



「そんなとこかな。私が指輪を盗んだ理由」



話を終えるとAはふーっと息をはく。


Aの性格からして、何とかその男が命を絶とうとするのを止めたかったんだろう。



今まで盗みとか一度もしたことがなく、自分が危ない目に合うかもしれないのにAは男のために指輪を盗んだ。



「(凄いな…)」



他人の為に一生懸命になれる。

俺はAを心から尊敬した。




「よくやるよ、そんなこと。何故他人にそこまでやるね」


フェイタンが質問を投げかける。


そう、普通は会ったばかりの人に、そこまでしない。


フェイタンの疑問はもっともだ。



Aはと言うと、うーんと考えてから


「分からない……けど、しいて言うなら自分が助けたいと思ったからかな」


と言った。


「理由なんかいらないよ。自分が助けたいと思ったから助けるの」


にこって笑うA。


その笑顔はどこまでも純粋で、迷いがない。



「変な奴ね」


ふいっとフェイタンは顔を背けたけど、耳が少し赤い。

まああの笑顔向けられたら誰でも落ちてしまうね。



フィンクスもずっと難しい顔してたけど、Aの理由を聞くと優しい目でAを見だした。



「話してくれてありがとう、A」


俺は笑顔でお礼を言った。

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明里香(プロフ) - 34話にも誤字がありました。「準備をしなくてわ」ではなく、「準備をしなくては」です。 (2020年8月4日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 25話にも誤字がありました。「等の本人」ではなく、「当の本人」です。 (2020年8月4日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 19話にも誤字がありました。「以外と」ではなく、「意外と」です。 (2020年8月4日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 15話に誤字がありました。「近ずくな」ではなく、「近づくな」です。 (2020年8月4日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
†NANA†(プロフ) - ページ10で、「中には数人人がいて」ではなく「中には数人の人がいて」だと思います。 (2018年6月1日 6時) (レス) id: 288d462176 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かっぱの子 | 作成日時:2017年4月6日 22時

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