呪術廻戦*狗巻くんの心の声 2

24.ごめんね ページ24

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　お家に帰ってること、五条先生から聞いたかな？
　黙って行っちゃってごめんね。
　1週間程で帰れると思います。

　こっちにいる間は少し忙しくなると思うから、
　夜も電話はできないです。
　ごめんね、また1週間後に。


…そんなメッセージが、Aから届いていた。

読むと涙が出そうな程悲しくなった。

毎晩していた電話も、これから1週間できないなんて。

内心では『早く帰ってこい』なんて思いながらも、「待ってるね」とだけ返事をする。


これから1週間、僕はどうやって過ごせばいいんだ。


…そう考えながら送る生活は、酷く長く感じられる。

Aからのメッセージが届いた夜は眠れず、真夜中に寂しさでパンダの部屋を訪れるも、「良い子はおねんねの時間ですよー」と締め出されてしまった。


それから毎日放心状態で過ごしている。

Aからは何の連絡もなく、僕は彼女不足で干からびそうな思いをしていた。


「棘〜、Aがいなくても元気にやってる？」


手合わせ中の真希と恵を眺めながらパンダの腹に寄りかかっていた所に、悟が顔を覗き込んできた。


「おかか」

「はは、まぁ元気な訳ないよね〜。そんな棘に悲しいお知らせなんだけど…A、もう1週間帰ってくるのが遅くなりそうだってさ」

「…すじこ！？？」

「おーい、俺の腹で暴れるな」


思わずパンダのお腹を肘で殴ってしまったけれど、それどころではなかった。

本当ならAは明日帰ってくるはずだったのに、どうやらもう1週間程戻って来れなくなったそう。


「おかか…」

「まぁ、許してあげて。彼女の家庭も複雑みたいなんだ。連絡もあまり来ないかもしれないけど、忙しいだろうから怒っちゃダメだよ」


諭すように僕に言い、悟は立ち去っていく。


僕の知らない、Aの家庭事情。

無理に知りたいとは思っていないけれど、実家に帰るだけでそれほど忙しくなる理由も気になってしまう。

とにかく、なるべく早くAが帰って来れるよう、僕は願った。

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