素直で意地悪で

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意気込んでカフェまで来たはいいものの、肝心のユンギさんが来ない



NJ「今日は来ないのかもね」



仕事が一区切りついたのか、ナムジュンさんが話しかけてくれた



確かに今日、ユンギさんは来るとも来ないとも言わなかった



NJ「曲作ってるんじゃないかな」



「あ、だから今日は返信がないんですね」



NJ「連絡取れなかったのにわざわざ来たの？」



「核心に迫れなくても、少しでいいから事故のことを聞けたらいいなと思って…」



NJ「決意したんだね」



その決意もユンギさんが来なければ意味がないんですよね..



ひとまず、今日は帰ろう



NJ「これ、決意へのご褒美」



お会計の時に、ナムジュンさんがカフェおすすめのクッキーを手渡してくれた



「ご褒美を頂けるほどのことじゃ…」



NJ「ううん、忘れたかもしれない過去を知ろうとするって、勇気のいることだよ」



ナムジュンさんの言葉に思わず泣きそうになる



NJ「えっ、ごめん、変なこと言ったかな？」



溢れそうになる涙を堪えて、強く首を振る



「ナムジュンさん、ありがとうございます」



ナムジュンさんは柔らかい笑顔で、外まで見送ってくれた



ユンギさんには会えなかったけど、今日カフェに行ってよかったな



気分転換に、いつもとは違う道を通って駅に向かってみる



すると、ダンススタジオに入っていく人たちに目が行った



1人の男の子にくっついて歩く2人の女の子



あの男の子…グク？



グクだと核心した瞬間、モヤっとしたものが心に広がる



なんか、嫌だ



何が嫌なのか、何故嫌なのかは分からない



ただ、これ以上あの光景を見たくなくて、その場から離れた



TH「んん？Aちゃんじゃん！」



ああ、グクと同じスクールに通ってるって言ってたな



ジミン先輩は見当たらないけど



TH「あ、な、泣いてる！？」



自分でも気づかない間に涙が頬を伝っていた



こんな短時間に2度も涙で人を困らせてしまった



「大丈夫です、悲しいとか辛いとかじゃないので…」



TH「じゃあどっか痛いの？」



「どこも痛くないけど、何故か涙が出ちゃってただけです」



TH「全然大丈夫じゃないじゃん！」



「いや、本当大丈夫です。レッスン遅れますよ」



TH「女の子が泣いてるのに置いてけないでしょ」



「もう泣いてません」



TH「ああ言えばこう言う！」



文句を言うテヒョン先輩をなだめ、帰路につく



決意が揺らがないうちにユンギさんに会いたいな

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