40 Y ページ40
このVを作った監督は知っている。
話を聞くことにした。
「お久しぶりです。」
監「頑張ってるらしいな。……で なんだ？ お前が女の子に興味を持つなんて珍しいな。」
「あのVのモデルはどうやって見つけたんですか？」
監「あの子は偶然に見つけた。新しいVを作るために素人を使おうと思って店でカメラを回していたんだ。……あの子は綺麗だったから すぐに目に留まった。声をかけてモデルの話をしたんだが……やらないって……俺も何とかって思ったから……肖像権の問題をだして……契約の紙を渡したんだよ。」
「契約の紙を渡したんですか？何で？」
監「……裏技的な……まぁ早く言えば日本人だからわかんないだろって……サインをさせてモデルにしちゃおうって……俺はどうしてもあの子を使いたかったんだ。」
「騙すなんて……」
監「まぁまぁ……でもあの子は騙されないってか しっかりしてるよ。知り合いの家に行くから サインはその後でって言われちゃってさ。」
「…………………」
あっ！
お祖父さんのことだ。
監「長く待てないから早くしてよって言ったんだ。うちの事務所に入らない？って言ったら 興味ないってさ。普通はSMから声かけられたら 断らないよ。君変わってる。って言ったら複雑な顔をしてさ……他にも見たいものあるからって逃げて行ったよ。」
「そんな 無理言ったって…」
監「あの子さぁ…最後に東方神起のパネル見て泣いてたんだ。…………たぶん お前の方だと思う……」
「…………………」
監「俺はあの子で行くって決めたからさ 編集に入ってたんだ。そうしたら 上から電話がかかってきて……保護者ときて断るって言ってるって。」
「あー 普通そうだよね。」
監「でもさ 俺も引けないからさ……頼んだよ。お願いだから契約してって。」
「で…契約したんだ」
監「あとで聞いたんだが大変だったらしい。」
「大変って？…保護者がすごかったとか？」
監「保護者じゃなくて あの子がだよ！」
「えっ？ Aが？」
監「A？……知り合いか？」
「……うん……」
監督には 話さないといけないかな？……
監「だからか……でもAっていい名前だな……あの子に合ってる。」
「うん。で Aが何が大変だったの？」
監「詳しくは知らないが………上層部がぐうの音もでないくらい正論を言われたらしい。お祖父さんかな？お祖父さんが止めたくらいだから。」
「へえー。やるなぁ。」
監「その話聞いて 俺 恥ずかしくなったよ。」
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作者名：ここ
| 作成日時：2018年2月11日 12時
