26 Y ページ26
離れたくない…………
でも 時間は過ぎていく。
マンションをでて、Aをタクシーに乗せて帰らせた。
その タクシーを見送ってから 空港に向かった。
Aが着信拒否を解除してくれるかどうかなんてわからない。
…………俺はどうする？
左手の薬指のリングを見ながら考える。
…………
Aが連絡をくれるまで 待つんだ。
婚約発表はする。
兵役が終われば Aを迎えに行く。
これでいい！
……………………
ソウル空港から車で現場に直行した。
仕事は こなした。
チャンミンが何か言たそうだが あえて気づかないふりをする。
今日は 空港から自分の車で仕事にきたため 帰りは自分の車で帰る。
荷物を後ろに置いた時に 袋に気づいた。
家に帰ってからでいい。
部屋に入り シャワーを浴びて ベッドに横になってから 例の袋を手に取った。
ブランド品？
メジャーなブランドではなかった。
マフラー…………
手に取ると それはソフトで肌触りが良い感触。
あったかい…………
誰から？…………
箱を覗くと メッセージカードがあった。
【ユンホさんへ
さむいきせつなので かぜをひかないように。
のどをひやさないように。
A 】
思いだした………………
空港でAが俺に渡したものだ…………
あの時 ミリとのことや 俺に何も聞かないことや 祖父の家でのこととかでイライラしてたし ……
Aがプレゼントですって言って渡した時に プレゼントのことはどうでもよかったんだ……
俺がプレゼントに対して何も反応しなかったからか Aは 悲しそうな顔をしてから 走って行ったっけ……。
A…………
……俺がクリスマス前に韓国においでって言ったのに……
……俺はミリと復縁したかったのか？
ミリと付き合ってた時は 幸せだった。
でも ミリが離れて行った時と 今 Aが離れていきそうな時とは全然違う。
Aは 絶対に失いたくない…………。
携帯が鳴った。
ミリからだった。
ミリ「ユノ？」
「どうしたの？」
ミリ「……だって あれから連絡くれないんだもの……会いたいの……」
「……今日は もう遅いし……」
ミリ「……ダメ？」
「……ミリ？ この前 ホテルでチェックアウトの時にあった女の子がいたでしょ？」
ミリ「……あー ペンの子ね。」
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作者名：ここ
| 作成日時：2017年4月28日 15時
