第56話 死の森 ページ8
アンコと名乗る第2試験官に連れてこられたのは、とある森の前。
森の周りは柵で囲まれていて、立ち入り禁止の札が張られている。
ア「此処が第2の試験会場、第44演習場。
別名、“死の森“よ。」
森の葉は太陽の光を遮り、奥へ行けば行く程暗くなる。
先程まで聞こえていた小鳥のさえずりはぱたりと止み、森は恐ろしいほど静かだ。
サク「なんか薄気味悪い所ね・・・」
ア「ふふっ、此処が“死の森“と呼ばれる所以・・すぐ実感することになるわ。」
アンコの台詞を聞いて、ナルトは大きく鼻で笑う。
ナ「“死の森と呼ばれる所以、すぐ実感することになるわ“！
なーんて脅しても全っ然怖くないってばよ！」
『はぁ・・・』
Aはナルトを見て溜め息をつく。
それは、アンコの表情を見たから。
アンコの表情は、清々しいほどの満面の笑み。
何かやらかす顔だ。
ア「そう、君は元気がいいのね。」
その瞬間、アンコはクナイを取り出して投げる。
クナイはナルトの頬を掠める。そして後ろの下忍の長い髪を切り落として、地面に突き刺さった。
ナルトの頬から血が伝う。
アンコはナルトの背後に回り、耳元で声のトーンを落として囁く。
ア「アンタみたいな子が真っ先死ぬのよねぇ。
・・私の好きな赤い血ぶちまいてね。」
アンコは伝う血を指ですくう。
ア「！」
アンコは再びクナイを取り出し、背後に立っている者にクナイを押し当てる。
そこにいたのは、先程髪を切られた下忍。
？「クナイ、お返ししますわ。」
ア「・・わざわざありがと。」
異様なほど長い舌には、アンコのクナイが握られていた。
アンコは笑顔を崩さずクナイを受けとる。
ア「でもね、殺気を込めて私の後ろに立たないでてれる？
早死にしたくなければね。」
アンコはクナイをしまい、長い舌の下忍は舌を口に戻す。
？「いえね、赤い血を見るとついうずいちゃうタチでしてね。
それに私の大切な髪を切られたので・・・」
ア「悪かったわね。」
下忍は仲間のもとへと戻っていく。
『・・・。』
Aはその下忍の姿を目で追う。
そして姿が見えなくなると、目を細めて下忍が消えていった受験者の群れを睨む。
『・・大丈夫ですか？みたらし上忍。』
ア「あら、久しぶりねA！あとその呼び方辞めて！
・・っていうか大丈夫って何が？」
『・・いえ、気にしないでください。』
不安げな表情を浮かべるAを見て、アンコは眉を寄せ、首をかしげた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 297人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「原作沿い」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
0 - 今更…ですけど面白い作品だったので続きが気になります！！ (2020年5月28日 5時) (
レス) id: 56dd3235bb (このIDを非表示/違反報告)
ほろろ(プロフ) - 面白いです！楽しみにしてます！ (2017年7月13日 19時) (レス) id: 61132168c1 (このIDを非表示/違反報告)
いろは(プロフ) - 不知火神無さん» ありがとうございます！残り2週間もないのに、まだ宿題8割以上終わってません…(汗) 一年も放置して申し訳ないです。お互い頑張りましょうね！ (2016年8月22日 14時) (レス) id: d8a9357a87 (このIDを非表示/違反報告)
不知火神無(プロフ) - そんなことはありません！？夏休みとかは宿題とかが大変ですもんね！分かります。私も終わってませんもん、作文とか作文とか作文とかが!？気長に待ちますよー。熱中症大丈夫でしたか？自分のペースでやるのが一番ですよ！(�燿泛燿洵�) (2016年8月22日 14時) (レス) id: 17e08586fe (このIDを非表示/違反報告)
風丸 マナミ(プロフ) - 続編おめでとうございます！主人公、鈍感でナルト達にも愛されてますね！男女からももっと好かれてほしい！純粋な主人公を守ってるナルト達。シカマルやネジに暁や大蛇丸とも絡んでほしい。モテ愛され希望でs((ヒナタは主人公を大切なんですね。黒かった← (2015年9月2日 6時) (レス) id: 34b4870df1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：いろは | 作成日時：2015年8月23日 12時
