第54話 タネ明かし ページ6
静まりかえる教室。
皆、呆然としている。
サク「・・・なっ！？ちょっと！どういうことですか！？10問目の問題は！？」
少し遅れて反応するサクラ。
イビキは満面の笑みで答える。
イ「そんなものは初めっからないよ！言ってみればさっきの2択が10問目だな。」
？「ちょっと！じゃあ今までの9問はなんだったんだ！？まるで無駄じゃないか！」
イ「無駄じゃないぞ。」
イビキはこの試験の本当の目的を伝える。
大半は気付いていただろう。
気付けなかった者が、脱落者だ。
イ「君達個人個人の情報収集能力を試すという目的をな。」
？「情報収集能力？」
頭の上には？が浮かんでいる。
イ「まず、常にチームで合否を判定するというシステムで、仲間の足を引っ張ってしまうというプレッシャーを与えた訳だ。」
ナ「うんうん。なんとなーくそんな気がしてたんだってばよ。」
納得するように頷くナルト。
『・・絶対してませんよね。』
Aはジトッとした目でナルトを見る。
イ「しかし、このテストの問題は君達下忍には解けるものではない。
殆どの者はこう結論したと思う。
“カンニングしかない“と。
それを前提とし、ターゲットとして中忍を2名程をあらかじめ潜り込ませておいた。」
イビキの言葉にクスクスと笑いながら手を挙げたのは、木の葉の額宛をした男。
「コイツを探しあてるのには苦労したよ。」
「ああ。ったくなぁ。」
そんな会話がナルトの耳に届く。
ナ「ははは！バレバレだってーの！気付かない方が可笑しいってばよ！」
冷や汗を流しながら言うナルトに、Aとサクラ、サスケはこう思っただろう。
“気付いてなかったな“と。
イ「しかし、愚かなカンニングをした者は当然失格だ。」
そう言って額宛を外す。
イ「何故なら、情報とは時に命よりも思い価値を発し、任務や戦場では常に命懸けで奪い合われるものだからだ！」
額宛で隠していた頭には、火傷やネジ傷、切り傷等、拷問による傷が残っていた。
Aは眉を寄せる。
拷問はAもされたことはある。
拷問に耐える訓練もされた。
一方で、拷問の苦しみを全く知らないナルト達はその傷痕を見て、可哀想とか、酷いと思ったかもしれない。
だが彼は、痛みに耐え、体に一生消えない傷を負わせられてまで、情報を護りぬいたのだ。
そんな彼に哀れみの目を向けるのは、侮辱と同じなのではないだろうか。
『・・・。』
Aは目を閉じてイビキの話を聞く。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 297人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「原作沿い」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
0 - 今更…ですけど面白い作品だったので続きが気になります！！ (2020年5月28日 5時) (
レス) id: 56dd3235bb (このIDを非表示/違反報告)
ほろろ(プロフ) - 面白いです！楽しみにしてます！ (2017年7月13日 19時) (レス) id: 61132168c1 (このIDを非表示/違反報告)
いろは(プロフ) - 不知火神無さん» ありがとうございます！残り2週間もないのに、まだ宿題8割以上終わってません…(汗) 一年も放置して申し訳ないです。お互い頑張りましょうね！ (2016年8月22日 14時) (レス) id: d8a9357a87 (このIDを非表示/違反報告)
不知火神無(プロフ) - そんなことはありません！？夏休みとかは宿題とかが大変ですもんね！分かります。私も終わってませんもん、作文とか作文とか作文とかが!？気長に待ちますよー。熱中症大丈夫でしたか？自分のペースでやるのが一番ですよ！(�燿泛燿洵�) (2016年8月22日 14時) (レス) id: 17e08586fe (このIDを非表示/違反報告)
風丸 マナミ(プロフ) - 続編おめでとうございます！主人公、鈍感でナルト達にも愛されてますね！男女からももっと好かれてほしい！純粋な主人公を守ってるナルト達。シカマルやネジに暁や大蛇丸とも絡んでほしい。モテ愛され希望でs((ヒナタは主人公を大切なんですね。黒かった← (2015年9月2日 6時) (レス) id: 34b4870df1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：いろは | 作成日時：2015年8月23日 12時
