第59話 バカで不器用 ページ11
サス「・・・A？」
『あ！勿論春野さんもですよ！？』
サス「・・・。」
ジトーっとした目でAを睨むように見るサスケ。
サス「お前に守られる程、俺は弱くない。
弱く見られるような修行もしてない。」
『なに強がってるんですか。それは誰でも同じでしょう？
特にリーさんとかリーさんとかリーさんとか。』
サスケは呆れたように溜め息をつく。
サス「ったく・・行くぞ。」
『え？』
サスケはAとは反対の方を見て言った。
不思議に思い、サスケの視線の先を見てみれば、サクラとナルトが手を振って、早くー！と叫んでいる。
サス「何やってる、早く行くぞ。」
そう言って、Aに手を差し伸ばす。
『・・そうですね。』
Aが大人しく差し伸ばされた手を取って立ち上がれば、サスケは少し驚いた様子だった。
それもそうだろう。
Aはいつも、似たようなことをしても、誤魔化したりして素直に受け取らない。
遠慮しているのか。
はたまた迷惑がっているのか。
おそらく、どちらでもない。
ただ単に、バカで不器用なのだ。
どんな風に返せばいいのか、これはどんな意味なのか、わからないのだ。
幼い頃Aに、
“大きくなったら僕のお嫁さんになってくれる？“
と聞いたことがある。
Aは、申し訳なさそうにその意味を問うだけだった。
今では黒歴史と化しているが。
そんなことが他にも沢山あった。
Aはその度に意味を訊いてきた。
サスケは、Aにとってわからないことや難しいことがあれば、出来るだけわかりやすく教えてきた。
だがどういうわけか、返し方も意味もわかるというのに、Aは誤魔化してばかりいた。
何故かはわからないが、今思えば、人との繋がりを作らないように、わざと誤魔化していたのかもしれない。
だから、Aが手を取ってくれたことに嬉しいと感じたのだろう。
Aとの距離が、少し縮まったような気がして。
『・・・どうしたんですか？』
驚いたままの表情で固まっているサスケを見て、不思議そうに尋ねる。
サス「・・いや、なんでもない。」
『うちはさん、さっきから変ですよ？』
サス「煩い。さっさと志願書と巻物を交換しに行くぞ。」
『あの・・手を離してくれませんか？』
Aの台詞をガン無視し、サスケはいつものすまし顔でAの手を引いて行く。
チラッとサスケの方に目を向けると、サスケの口角が上がっているのが見えた。
いや、そんな気がした。
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
0 - 今更…ですけど面白い作品だったので続きが気になります！！ (2020年5月28日 5時) (
レス) id: 56dd3235bb (このIDを非表示/違反報告)
ほろろ(プロフ) - 面白いです！楽しみにしてます！ (2017年7月13日 19時) (レス) id: 61132168c1 (このIDを非表示/違反報告)
いろは(プロフ) - 不知火神無さん» ありがとうございます！残り2週間もないのに、まだ宿題8割以上終わってません…(汗) 一年も放置して申し訳ないです。お互い頑張りましょうね！ (2016年8月22日 14時) (レス) id: d8a9357a87 (このIDを非表示/違反報告)
不知火神無(プロフ) - そんなことはありません！？夏休みとかは宿題とかが大変ですもんね！分かります。私も終わってませんもん、作文とか作文とか作文とかが!？気長に待ちますよー。熱中症大丈夫でしたか？自分のペースでやるのが一番ですよ！(�燿泛燿洵�) (2016年8月22日 14時) (レス) id: 17e08586fe (このIDを非表示/違反報告)
風丸 マナミ(プロフ) - 続編おめでとうございます！主人公、鈍感でナルト達にも愛されてますね！男女からももっと好かれてほしい！純粋な主人公を守ってるナルト達。シカマルやネジに暁や大蛇丸とも絡んでほしい。モテ愛され希望でs((ヒナタは主人公を大切なんですね。黒かった← (2015年9月2日 6時) (レス) id: 34b4870df1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いろは | 作成日時：2015年8月23日 12時
