7人の旦那(候補)

十話 お父さんのお話 ページ12

お父さんside

「相変わらず美味いなあ」
JN「ありがとうございます。ユンギさんが味付けしてくれまして」
YG「いやいや、」






でっかい机に9人で皿を囲んで食事をしている
奥さんは店に顔出してて今日はおらんくて少し寂しい








結婚してもう30年近いけど昔から変わらず仲が良いのが自慢


出会ったのは17,18の頃でお互い一目惚れで…チーム捨てる時は申し訳なかったわあ









そろそろAも相手見つけてもええんちゃうかと思ったんよ
けど悲しいことに(？)お友達があまりおらんらしい





ま、ワシが3人に言うてるんやけど。
まだあの子には守らせるのは早いと思って、少しきついことかもしれんけど3年間そうさせてもらった









ほんで最近ユンギと仲良うなって、Aの周りに異性が増えた
…異性と思ってなさそうだけども




そんならと思って奥さんに提案してみたら賛成してもらえたから即行動よ








　





　


　




「あー……ちょっとええか？




A、」
「ん？なに？」






口いっぱいに詰めてもぐもぐさせてるだけでも可愛い





「お前がワシの跡を継ぐやろ？」
「なんかねえ、そうらしいけど」
「Aは顔もええし頭もええし、なんなら喧嘩も強いなあ



跡を継ぐにはぴったりと思うんやけど…」
YG「俺は反対です」
「ほお…なんでや」







まあこいつは言うてくると思ってた

実際ワシに嫁にくれって何回も言ってきたからな
毎回言うてきて最近言われへんと思ってから諦めたと思ってたのに







YG「こんな世界にAを漬け込むんですか、それだったら俺が貰います」
「…この子が普通の生活を送れると思うか？」
「………ユンギさん、私やるよ」
YG「A…」








　
「多分、大学行っても好奇の目で見られるやろうし、もし就職しようとして面接に行っても、私の家って有名やから受からんから…


それやったら継ぐよ。お父さんが、……先代が私を直々に選んでくれたんやもん。」









ね？と少し瞳を揺らしながらこちらを見て微笑んだ





まだ18のAには早かったかもしれない
だけどこの子の決意を揺らがしてはいけない気がした







ユンギくんもAの気持ちが汲んでもう何も言わなくなった









　


「お父さん、私頑張るから…話し止めてごめん」
「ああ、…それでなA、継ぐ上で大事なんは何やと思う？」






頭の上にハテナを浮かべている








まあまだわからんか








　




　


「…パートナー、お前の未来の旦那さんや」
「は？？？？？？」

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