33*楽side ページ6
楽side
楽「…和哉、俺は報告だけしに来たから。
機嫌損ねさせちゃってごめん。
じゃあまた明日学校で。」
洸希「…さっさと帰れ。」
楽「…絶対に、Aにだけは手を出さないでね。」
洸希「楽!!!!!
てめえいい加減にしろよ…
わかってるって言ってんだろうが!」
「…ならいい…です…」
久々に見た、洸希のあんな本気な目。
洸希は基本、何に対しても興味を示さないから
あんな目をすることはない。(設定です)
前に1度したのは、俺らが小学生の時。
Aと俺が上級生にいじめられていたのを
洸希が助けてくれたんだ。
こいつらは俺の大事な友達なんだって
そう言いながら。
その言葉を聞いた時、すごく嬉しかったのを覚えてる。
助けてくれたのもそうだけれど、
洸希の数少ない「友達」という存在でいられてる事が
ただ単純に、嬉しかった。
掴まれた胸ぐらにある洸希の手をそっと解き、
最後の警告として洸希に無言のまま頷いて
俺はその家を後にした。
根は優しい洸希だからこそ、
どうしたらいいのかわからなくて
混乱してしまう。
自分の欲か、相手の幸せか。
その答えはもうきっと、
決まっているはずなのに。
素直じゃないから、素直になれないから。
どうしてもねじれた方に行ってしまうんだろう。
とりあえず、和哉に
警告しに行かなきゃ。
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作者名:咲希(ソヨン) | 作者ホームページ:
作成日時:2019年3月26日 13時