１３.暴露 ページ14
恐らく、マサイさんの破綻に気付いている者はまだいない。いるのかもしれないが、声に出す者はいなかった。
マサイさんは昨日の占いでそらさんを占っている。その時にそらさんが死ななかったということは、昨夜、タナカガさんが占ったのがそらさんということだ。そらさんが呪殺された今日、占い先がそらさんでない限り占い師としてあり続けることはできないのだ。
なぜ、皆気付かないのだろう。私はそれが不思議だった。
きっとマサイさんは狂人。だから、人狼陣営が３人、市民陣営が３人残っているということになる。決選投票に持ち込んでしまえば同数となって処刑が実行されず、私たちは完封勝利を収めることができる。ただ、私は確実に信頼を得て勝とうと思い、マサイさんを売ることにした。
きっと、虫眼鏡さんはマサイさんが狂人だということに既に気付いている。あの人なりの考えがあるのかもしれないが、私はマサイさんを庇うつもりなんて微塵もなかった。
生きたい願望の塊しか、私の心にはなかった。
「マサイさん、本物じゃないですよね？」
私がそういうと、マサイさんも既に悟っていたのか何も反論してこなかった。
「流石に、もうこれ以上騙すことは無理だ。皆、ごめん」
このやり取りがあると同時に、マサイさんが破綻していたことに皆が気付き始めた。
「俺は狂人だ。今残っているのは６人ってことは、もし人狼が２人残っているなら俺と協力してくれないか？」
マサイさんも私と同じ考えをしていたらしく、そう提案してきた。
私は人狼COする気なんてもっぱらなかったが、ちらっと虫眼鏡さんの方を見ると彼も人狼だと名乗り出る様子はなかった。
「そっか……そうだよね」
マサイさんはもう諦めているらしく、疲れ果てたような顔をしていた。
「シルクも逝っちまったしな。きっとダホもぺけも皆初戦で死んでいるんだろうな」
「やっぱり、皆これ２回目なんだね」
マサイさんの発言に気付いて、あやなんさんが呟いた。
これで、ここにいる皆が２回目だということが明らかになった。しかし、だからといって特に何か起きるわけでもなかったが。
「俺、トミーさんと虫眼鏡さんと一緒に勝ち上がったんだ。だから、この２人が人狼かと思ってたけど違うんだね」
マサイさんの問いかけに２人が頷いた。
「確率論だけど、俺はAちゃんと一緒でないとーさんが怪しいと思ってるよ」
なぜか最後にそう言い残し、私たちの投票と共にマサイさんは処刑された。
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おかゆ(プロフ) - 完結おめでとうございます！前作から読み続けて、この後の私の行動どうしようかなまで考えられる素敵な小説でした。個人的に虫さんが早くメンバーに会いたがってるシーンが胸にグサグサささってきました…とっても面白かったです！ (2020年10月19日 20時) (
レス) id: 2797378088 (このIDを非表示/違反報告)
おかゆ(プロフ) - 前作からきました！！今作も楽しみです！！頑張ってください！！ (2020年9月19日 20時) (レス) id: 2797378088 (このIDを非表示/違反報告)
佐松 コン(プロフ) - 前作から来てくださった方ありがとうございます◎こちらのミスで色々ありましたが、気長に更新していきたいと思います〜 (2020年9月19日 13時) (レス) id: cf26859d8e (このIDを非表示/違反報告)
狼猫 - 前回のをハマりすぎて二時間位で読み終えました!今､どはまり中です!更新頑張ってください! (2020年9月19日 12時) (レス) id: d9951e1648 (このIDを非表示/違反報告)
花霞。(ピクルス)(プロフ) - 来ました！わぁ、タナカガさん追加されてる！！ (2020年9月18日 14時) (レス) id: 9940065f90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐松 コン | 作成日時：2020年9月18日 13時
