__艶やかな刹那2 ページ4
Your side
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焦った顔、困った目をしてもともとたれ目なのにもっと目尻が下がる。
私ばっかりこんな熱っぽい目をしてて恥ずかしい、けど、二人きりで会社の中でこんなに皇輝くんが私の瞳をじっと見てることなんて全然無いから、
「っ、ん」
『ん、っ？！』
キスくらいしたくなるじゃん。
まだ依然として困ってる皇輝くんの顔もすごく好きで。
何度も夜交えてたりするから一瞬のキスくらい慣れててもいいのに、こうして不意打ちすれば初めてキスをしたときのような顔をするから、もっともっと困らせたい
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「こーきくん、もう一回、」
『だめ、仕事戻るよ？』
「頑張れない...午前中ずっと部下のミスフォローしてたりして頑張ったもん...」
『見てたよ、すごく頑張ってて偉かったよ』
違う、違うんだってば。
皇輝くんの鈍感なところはこれ、慰めてほしい時は何も言わずに抱きしめたり頭を撫でてくれるだけでもいいのに。真面目だからか、いつも、こう、論理的っていうか、
「こう、くんっ、」
『っ、どうしちゃったの今日』
.
.
紅茶ここ置いとくからね、と部屋を出て行きそうになった皇輝くんの袖をくいっと引っ張って引き止める。
さすがに、この呼び方したら純粋で単純な皇輝くんなら反応しちゃうでしょ？
「こうくん、もっかいだけキス、」
『っ、本当に、だめ。Aさんそんなに我慢できない子でしたっけ？』
「こうくんのせい」
『俺のせいでもいいけどさ、俺がなんで頑なにだめって言うかわかる？』
「秘密で社内恋愛してるからでしょ？」
.
.
そう返せばため息をついて、わかってないな、なんて大好きな困り顔は呆れ顔に変わった。
『そういうことされるとね、調子狂うから』
「よそよそしいくせに、」
『わざとなの気付いてない？』
「わざと、？」
.
.
そう言われて不意に部屋の隅に引っ張られたと思えば私の頭を自分の胸元に引き寄せた
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作者名：ようぴょん** | 作成日時：2022年10月1日 22時
