キヨとかいう人に気に入られた話【実況者】【キヨ】

#43 ページ47

『ふぃ〜…』

私はハンバーグとライス、サラダを食べ終わり、ポテトをちまちまと摘まんでいた。

「お前マジで食べんの早ぇな」

『悪かったですね大食いで』

「そんなこと言ってない」

キヨさんも丁度、ハンバーグセットを食べ終わっていた。

『ポテト、食べます？』

「うん」

ポテトの皿をスッと差し出す。

『このあとどうするんですか、どこかいくところは…』

「あー、俺んち。ゲームしたい。なんか疲れた。老化だわ」

『…え？』

危うく飲んでいたウーロン茶を吹き出しそうになった。

今確かに「俺んち」と言った。
…おう、まじか。

『本気ですか？』

「え？なんで？今度ゲームしてくれるって言ったじゃん」

『いや、まぁ言いましたけど…』

「え、ダメ？」

笑いながらも真っ直ぐ見つめられて言葉に詰まる。今日は特にこのあと用事があるわけでもなくむしろ暇。断る理由なんてない。自分でもわかっている。

けど。何故かいいよと言えない。

「あ、男と女ひとつ屋根の下だと不安？」

『わーーっ!!もううるさいですわかりました行きますいけばいいんでしょいけば』

ニヤけて言う彼を目の前に、私はもうヤケクソだった。

流れで、そのままオッケーしてしまった。私は生きて帰れるだろうか。

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