キヨとかいう人に気に入られた話【実況者】【キヨ】

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出掛けの誘いがまさかのOK。

それから二日間、俺はずっとそわそわしていた。

唯一あまりその事を気にせずにいられるのは動画を撮っている時くらい。

時間はあっという間に過ぎていき、とうとう当日。

駅前で彼女と待ち合わせをしていたが、準備に手間取って少しだけ遅れてしまった。男側が遅れるなんて情けない。

やっと目的地に着いてまわりを見渡すと、駅前のベンチに座っているAを見つけた。

声をかけようとしたが何故だか少しだけその姿を見ていたくなり、こっそりと観察していた。

菓子パンのようなものを取り出してもぐもぐと食べている姿は本当に目が離せないというか、愛らしいというか。

するとAはびっくりした表情をしながら鳩と戯れ出した。

おい鳩くんたち。そこ代われ。

心の中で呟いた俺はこれ以上待たせたら申し訳ないという気持ちから、彼女目がけて歩き出した。

.

Aに近づき声をかける。

一瞬驚いたような顔をして立ち上がりながらも、すぐに元の表情に戻った。

黒っぽくて、ゆるっとした格好のA。あまりわからなかったがよく見ると化粧をしていた。もしかして俺のために…?

なんて、有り得ないけど少しだけ自惚れるくらい許してほしい。

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