うる船で短編集 4

・リアル人狼ゲーム〜中野あるま〜 5 ページ47

めーや「お前！っがっぁ…」


引き抜くと、次はプテラ高橋さんの胸を何度も突き刺し

逃げようとしたしんたろーさんのフードを掴み

背中を何度も突き刺した


めーや「っあ"るまぁぁ…！！」

あるま「じゃあね、めーやさん」


めーやさんの左胸を最後に一突き

引き抜かれたナイフから飛び散った血液が

私の頬に飛び散った

昨日の夜の、優しくて、怯えた表情が隠せないあるまさんじゃない

人狼


あるま「あー、綺麗な肌を汚しちゃった、ごめんごめん。」


あるまさんの冷たい手が私の頬に添えられる


あるま「雪兎ちゃん、俺ら勝ったね」

私「…は、い…」

あるま「ほんと、焦ったわぁー、雪兎ちゃん美人だからこんな獣だらけの巣に入れたら襲われないかヒヤヒヤしたよー、まぁ、守るつもりしか無かったけどね。めーやさんとか、特に」


なんで

勝ったのに

全然


嬉しくない



私「あるま、さん…わ、たしは…」

あるま「どうか、した？怯えた顔して」

私「はな、してください…」

あるま「ええ？なんで、やっと2人きりになれたのに」

私「いやっ」


反射的に手を弾き

脚が勝手に

施設の奥へ

逃げていた

しんたろーさんとこっそりアイスを食べた階段を駆け下りて

プテハシさんに壁ドンされてときめいた廊下を走り抜け

咄嗟に入った部屋は

ピカクロスさんの部屋だった

目も当てられない悲惨さに

声にならない悲鳴が零れる

こんなことを、あるまさんが


あるま「雪兎ちゃん、捕まえた」抱

私「ひあっ」

あるま「俺さー、しんたろーとアイス食べてたのも、プテはしに壁ドンされてたのも、なな湖さんに告られてたのも…全部知ってたよ…ほんっと、嫉妬でどうにかなりそうだった…」

私「あ、るま、さん…怖い…」

あるま「え？ああ、ナイフ？ごめんごめん、雪兎ちゃんには使わないから」

私「離して…」

あるま「え？嫌だよ、せっかく手に入れたんだから…離すわけ無いじゃん…俺ほんと、ずっと見守ってきて、ずっと好きだったんだよ…雪兎ちゃん、俺を好きになってよ」

私「や、だぁ…」


あるまさんに、部屋に連れ込まれ

無理矢理キスをされ

最終的には…



あるま「やば、超可愛い……はぁ、大好きだよ…雪兎…」


死体だらけの廃墟で

私は彼という檻に

閉じ込められた



あるま「一生、俺のモノだよ、可愛いA」

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