うる船で短編集 4

・ピカクロス〜忠誠と、永遠〜 2 ページ24

《ガッ》

男1「うっ！なんだ……」

男2「うぎゃっ！」倒

男1「っは！？あがっ」倒


突然、目の前の男達が倒れ込んだ

黒い何かが、目の前にいる


闇で光る

黄色い目

私を見据えて


ピカ「お嬢様！」


私に駆け寄ってきた


私「う、っゲホッ、ピカ、た、たす」

ピカ「大丈夫です、もう、大丈夫です…すみませんでした…」


手袋を脱いだピカクロスの手に頬を撫でられ

頭を撫でられる

この手にいつも

落ち着いてる


次第に苦しさも無くなって

ピカクロスが拘束を解いてくれた。

既に警察は呼んでいるらしく

ピカクロスに抱き抱えられながら、家に戻った


ピカ「…私が担当でありながら、お嬢様を危険な目に合わせてしまい、申し訳ありません。どんな処罰でも、甘んじて受けます」

私「お父さん…ごめんなさい、私が勝手に動いたのがいけなかった。ピカクロスは助けてくれた。だから、彼は悪くないから…」

父「Aに処罰は任せるよ、無事でよかった。顔を見たいから、直ぐに時間を作って帰るから」

私「うん、ありがとう」


ピカ「お嬢様、お嬢様の行動を予測できなかった私の落ち度です。甘い考えはされずにー」

私「…」抱

ピカ「…お嬢様」

私「私…雷が怖いし、1人になるのも、暗い部屋も、もうすっごく怖い…でもね、ピカクロスが、助けてくれるって…だから、大丈夫だって…思える…お願い、そばにいて…」

ピカ「…分かりました。私は、お嬢様に忠誠を誓っています。」


私「あと……私、ピカクロスが好きだから…だから、告白も、全部断ってた……ピカクロスが良かったら……将来、私と…結婚して」

ピカ「…私も、お嬢様をずっと前から、お慕いしておりました。」

私「ほん、とうに？」

ピカ「本当です……A様…、いえ、A…私と、いつ結婚してください。これから先、私は貴方に忠誠と、永遠の愛を誓います」

私「私も、ピカクロス」


《ピシャッ》


私「ひゃっ」

ピカ「ふふ、大丈夫、私がいます」

私「うん！」




数日後


ピカ「A？今日私非番だから執事の時みたいにお世話しないよ？」

私「いいよ！でも恋人は恋人でしょ？」

ピカ「勿論、貴方だけのピカクロスです。」

私「ふふ！うん！」

ピカ「A、愛してますよ」


彼の敬語は

私への忠誠と

ほんの少しの照れ隠しらしいよ


私「私も愛してる！」

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