うる船で短編集 4

・めーや〜おマセさん〜 2 ページ21

翌日


めーや「やっちまったかなぁ…」

ねろ「なに、どうしたの？」

めーや「いや、雪兎ちゃんのことでさ」

ねろ「惚気か？嫌味か？」

めーや「いや、悪い、ガチめの相談」

ねろ「仕方ねぇな、んで？」

めーや「昨日さぁ、誘われたのよ」

ねろ「惚気じゃねーか」

めーや「いやいや俺は断ったのよ」

ねろ「なんで？？」

めーや「いや、傷付けたくないって言うか…ほら、男は別にさ？何ともねーけど、女の子はさ、痛いとかそういう感じじゃん。だから嫌われたくない」

ねろ「うっわー、女の子勇気出して言ってくれたのに断っちゃったんだー、うわー」

めーや「んだよ！俺だってそりゃあ心配とかするだろ」

ねろ「でもさ、雪兎ちゃんの気持ち考えてみー？」

めーや「いや、まぁ」

ねろ「すんごい勇気いることだよ。ましてやさ、あの子だってもうこどもじゃないんだしさ、いくら未成年でも。ましてやさぁ、めーやさん経験豊富そうだからもしかしたら私以外の女の人と…とか考えちゃうでしょ」

めーや「んなわけねーだろ俺何回襲いそうになったか」

ねろ「それ言った？」

めーや「いや、引かれると思って」

ねろ「あのさ、さっきからめーやさん保身ばっかしてんだよね、引かれたくない嫌われたくないって。雪兎ちゃんを見習って言いな？恋人ってさぁ、そういうもんじゃん。2人とも自分なりの考えがあるんだから。」

めーや「そう、だよなぁ……悪いねろちゃん」

ねろ「ほんとだよ。雪兎ちゃんには避けられてんの？」

めーや「いや、寧ろなんか背中とかすげぇくっついてくる」

ねろ「はぁ？」


夜


めーや「A？」

A「なに？」

めーや「昨日ごめんね、俺の意見ばっか言って。Aはさ、なんで俺としたいって思った？」

A「ううん…キスとか好きだけど…めーやさんともっと先のことしたいって思ったし…その…そういうことをさ、他の人としてたりとか思っちゃって…」

めーや「他の人なんてありえない。俺さ、やっぱ傷付けたくないし、傷つけて嫌われたく無かった…だからAを大事にしたいって逃げてたわ…大事にしたいのはほんとだけど。でもさ、俺も…｣《ドサッ》

A「わっ」

めーや「そういうこと、したいっていつも思ってた。A……俺、もしかしたら手加減出来ないかもだけどさ…いい？」

A「うん、大好き」

めーや「俺は愛してる」

A「じゃあ私も愛してる」



めーや「痛い？」

A「へ、き…」

めーや「無理すんな」

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