うる船で短編集 4

・ハッチャン〜マフィアとヤクザ〜 1 ページ17

私「オヤジ！」

親父「A…お前、は…まともに生きてもええ…好きに、生きろ……ねろ…あとは、任せた…」

ねろ「勿論です」



ねろ「…お嬢、アンタはー」

俺「私………俺は、オヤジの意志を継ぐ。俺が今日から会長だ。」

舎弟「「「姉御！」」」


俺はオヤジの後を継ぐことを決めた。

そして

女であることをやめた。



背中に獅子を掘った。

親父の獅子と、同じものを。

副会長のねろは、相変わらず、俺をお嬢と呼ぶ上

喧嘩相手に女だからとナメられるのも腹が立った

全員構わずボコボコにした。


そして付いた通り名は「黒の雌獅子」


俺「獅子だけで良くねぇか…」

ねろ「お嬢、南のナワバリが最近荒らされてる話に進展があるっすよ」

俺「やっとか…んで、銃と、薬の出処は」

ねろ「確かでは無いですがー…マフィア、かと」

俺「マフィア、ねぇ…幹部を集めろ！」

ねろ「へい」


今まで見てきた親父の背中を

真似ているだけではダメだ


俺「カチコミだ」

舎弟「「「応！！！」」」



俺「邪魔するぞ。」


小洒落た酒場がマフィアのアジトと聞いた

確かに、ゴロツキがウヨウヨしてる


俺「アンタらがここのボスかい？」


酒場のマスター、ボスのハチってやつだろう

もう1人は番田と言ったか


ハチ「お嬢さん、こんな所に来たら、危ないぜ。」

俺「ここは俺達の島だ。悪いが、余計なことはしない方が身のためだぜ」

番田「アンタ、紅でも刺したらいい女だろ、勿体ねぇな」

俺「…おちょくるのも、大概にしろや。お前ら、薬を探せ。悪いが、こちとらこれが、シゴトなモンで」

ハチ「…はぁー、余計なことされちゃ…こまっ」

俺「おっと悪いね、足癖が悪いもんで」


銃を出した瞬間、腕ごと蹴りあげてやった


番田「っ！」

俺「っはは！てめぇも動きが丸わかりなんだよ」

ハチ「銃が一丁だなんて、誰が言った？」

俺「……知ってるよ」

ねろ「ウチの会長にンなもん向けてんじゃねぇよ」


《バキッ》


ハチ「っ！？」

ねろ「右腕骨折、どうだ？利き腕失ってまだやるか？」

ハチ「っは！悪いがー、俺は左利きなモンで」

番田「あばよ」


《ドンッ》


俺「っ、煙幕…っはぁー、面倒なことしやがって…お前ら手下どもを追え。あのボス2人は俺がやる」


ねろの予想した逃走経路と

勘ですぐに2人を見つけた


ハチ「っはは、しつこ」

番田「女の勘ってやつかい？」

俺「ああ、そうかもな」

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