授かりし命に罪はない【ジン】 (ページ42)

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ﾄﾆｯｸは、お腹を撫でながら低く冷たい声で

ﾄﾆｯｸ「アメリカの警察組織の下っ端………ﾕｻﾅ・ﾚｷﾞｽﾈｱ」

主犯「！？」

ﾄﾆｯｸ「好きな女なら本名と出身国くらい知ってなさいよ………殺されたくなかったなら偽装でもしろバーカ」

主犯「てめェ！！」

ガゴーーン

ラム「随分、早い到着だな………ジン、ベルモット」

ジン「！！？」

ﾍﾞﾙﾓｯﾄ「！？」

ﾄﾆｯｸ「…………皆が来てくれたわよ………貴方のために皆が」

ﾄﾆｯｸは、お腹にいる子供に語り掛ける
返り血を浴びたジン筆頭に構成員たちが集結した

ﾍﾞﾙﾓｯﾄ「ﾄﾆｯｸ、大丈夫？」

ｷｭﾗｿｰ「陣痛が始まってる」

ﾍﾞﾙﾓｯﾄ「！！！」

ﾄﾆｯｸ「まだ………行くわけにはいかない………仕事が残ってる」

ﾍﾞﾙﾓｯﾄ「あんなクズは、男に任せなさい」

ﾄﾆｯｸ「………本名も知らない女の為に命を張った男を馬鹿にしちゃダメだよﾍﾞﾙﾓｯﾄ」

ﾍﾞﾙﾓｯﾄ「！！」

ﾄﾆｯｸ「出身国も教えて貰えなかった男を馬鹿にしちゃダメ……可哀想」

ﾍﾞﾙﾓｯﾄ「ﾄﾆｯｸ…………」

ジン「くだらねぇ」

主犯「血が通わないバケモノ共に分かるものか」

ジン「分かりたくもねぇな……偽りだらけの恋愛なんざ」

主犯「！？」

ラム「お怒りのようだな……ジン」

ジン「！」

ラム「此処は、お前に任せる………ﾄﾆｯｸを病院に運ぶ」

ﾄﾆｯｸ「！？」

ラム「ﾄﾆｯｸの仕事は、ネズミ駆除じゃない………光を守ることだ」

ﾍﾞﾙﾓｯﾄ「そうよ」

ｷｭﾗｿｰ「ﾄﾆｯｸ、汗が尋常じゃないわ」

ｳｫｯｶ「ﾄﾆｯｸ……」

ｺﾙﾝ「ﾄﾆｯｸ………」

ｷｬﾝﾃｨ「ジンに任せて行こう」

ｷｰﾙ「………」

ﾊﾞｰﾎﾞﾝ「行きましょう」

ﾄﾆｯｸ「…………ジン」

ジン「さっさと産んでこい………気になって集中できねーだろうが」

ﾄﾆｯｸ「！！………えぇ……そうするわ」

ジンを残し、他はﾄﾆｯｸを連れて組織関係の病院へ直行した

ジン「…………」

主犯「…………」

ジン「その女を殺したのは、俺だ」

主犯「なっ！？」

ジン「お前らは、ﾄﾆｯｸの偽装工作に騙されてたんだ」

主犯「！？」

ジン「そんな事にも気づかねェから女に本名とか教えて貰えねェんだぜ」

主犯「嘘だ！」

ジン「……真意は、あの世で本人に聞くんだな………本人に会えたらの話だがな」

パァアアン