童磨 ページ4
貴方side
避けようと思っても思うように体が動かない。なんとか気合を入れて、動かす事が出来たけど、脇下の方に当たってしまった。
貴「っ!!」
くっ...い、痛い。動けない...っ!!
有「!!お前!!!」
有一郎が童磨を今まで見た事のない怖い顔で睨む。だけど、彼奴はそんな事もお構い無し。
童「良い匂いだ。Aちゃん、だっけ?痛いだろう、苦しいだろう?俺が食べてあげるからねぇ。」
貴「煩い!!馴れ馴れしく私の名前を呼ぶなっ!!!っていうかこの村の人達は!?もしかしてあんたが!!」
叫び聞くと、童磨は「あぁ〜」とウットリとした顔付きになった。やっぱり...此奴が喰ったんだ。
童「勿論、俺が食べてあげたよ。でも、男は皆不味かった、だから捨てたんだよねぇ。」
...は?捨てた?人を捨てたですって?...人は、モノというわけではないんだからそんな!!!ふつふつと怒りが込み上げてきた。
貴「ふざけるな!!!人をモノみたいに!!!!」
童「ん〜怒っている顔も可愛いねぇ。今度はさっきよりももっと苦しそうな顔が見たいなぁ。」
ブチッ、もう我慢の限界!!!骨がギシギシと言っているけれど、そんなのお構い無しに刀を握る。有一郎がぎょっとしたような表情で私を見ている。
ごめんね。どうしても此奴が許せなくて。呼吸をしようと目を瞑り息を吸うと、目の前に長い髪が靡いた。
有「あんまり無理するな。それ以上傷を増やすとお前も困るだろ。」
そう言って私の前に背を向ける彼。な、何を言っているの!?
貴「でも!!私はまだ戦えるから、夜のこきゅ有「辞めろって言ってるだろ!!!!」有一郎...。」
有「お前は馬鹿なのか!??そんな体の状態で彼奴と戦えるとでも思ってるのか!?少しは俺に頼っとけ...。」
最後の方は、恥ずかしかったのかボソボソと静かな声だったけれど、はっきりと聞こえた。
貴「...分かった。」
私が答えると、また真剣な顔付きに戻って童磨と向き直る。童磨は私たちの会話を面白そうに見つめていただけだった。
有「これ以上、Aに手を出してみろ。俺が許さないからな。」
童磨に向かって、彼がいつもより低い声で言い放った。...かっこいい...なんて。
童「ふーんま、良いや〜。お前で楽しませてもらうから。」
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☆カペラ★ - ハピカさん» あざす! (2021年2月2日 22時) (レス) id: 4f4819643c (このIDを非表示/違反報告)
ハピカ - 有一郎が尊すぎるんだが。カペラ続編おめでとうー!! (2021年2月2日 18時) (レス) id: df379dee82 (このIDを非表示/違反報告)
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