048 Soya. ページ48
・
「げ、」
「こっちのセリフだわ」
気分が悪いからとっとと帰ろうと思ってたのに。
昇降口で下駄箱に寄りかかって立っていたのは俺が1番会いたくなくて1番嫌いなあの人だった。
「1人かよ」
「…群れんの嫌いなんで」
「一匹狼気取りかよ」
貴方に言われたくないです、という言葉は首まで上がって来て寸前で止まった。
この人に喧嘩ふっかけても俺にはデメリットしかない。
「お前Aのこと好きなんでしょ?」
「だから何すか」
「別に何もねぇけど」
「…そうすか」
自分が上手くいったからって何の当てつけだ。
幼馴染と恋して付き合ってキスして、これ以上の幸せはないだろうに、非リアのライバルに嫌味ひけらかして何が楽しいんだろう。
小さい人だなと思いながら上履きをローファーに履き替える。
「ボサっとしてると、俺マジでAと付き合うからな」
「…は?」
目が点になるのが自分でも分かる。
キスしといて、付き合ってないもクソもあるか。
何言ってんだこの人。
「俺今好きにさせてる途中なんだけど。モタモタしてるとほんとに好きになっちゃうかもね?」
「ゲーム感覚か何かですか?」
「人生ゲーム的な?」
「は?」
「ま、ある意味ゲームだよね。Aが別の人と付き合いでもしたら俺の人生終了だし」
「馬鹿じゃねぇの」
何とでも言えと鼻で笑うこの人。
相手にしても無駄だとさっさと帰ることにした。
俺の恋愛、無理ゲーどころかゴミゲーだったわ。
・
1721人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「HiHiJets」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
駆凪 - すごく面白いです!!頑張ってください。 (2022年8月17日 0時) (レス) @page50 id: a1142e8383 (このIDを非表示/違反報告)
まれぴゅま(プロフ) - 瑞 彩 * ((( 低浮上さん» ありがとうございます! (2019年12月10日 21時) (レス) id: 4d2e6b700d (このIDを非表示/違反報告)
瑞 彩 * ((( 低浮上 - 面白いです(^_^) (2019年12月10日 18時) (レス) id: 139e318ce4 (このIDを非表示/違反報告)
まれぴゅま(プロフ) - 黒髪少女さん» ありがとうございます(^^) (2019年11月25日 18時) (レス) id: 4d2e6b700d (このIDを非表示/違反報告)
黒髪少女 - カウントダウンで、なんでも口を割ってしまうとかいい!最高!! (2019年11月25日 17時) (レス) id: 895c331d9a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まれぴゅま | 作成日時:2019年11月13日 20時