拗らせ症候群。Mizuki.I

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「修学旅行が沖縄ってベタだよね〜」

「やっぱ海入るっしょ！」

「…はしもっちゃん」

「ん？…あ、そっか、ふはっ」









確信犯のようにニヤリと笑う橋本くん。

隣でキョトンとしてる莉子ちゃんと矢花くんに、瑞稀泳げないのと説明すると、頭をポカリと叩かれた。









「いやでも沖縄行って海行かないなんてことある？」

「私も海入りたいなぁ。莉子ちゃんは？」

「入りたい！醍醐味！」

「俺も海行きたい」

「ほらほら！ね、瑞稀！」









4人からの希望の眼差しに負けたのか、分かったよと嫌々返事する瑞稀。

こういう時じゃないと海もプールも行けないもんね、よかった。

カナヅチの幼馴染を持った宿命だと思う。









「水着買いに行かなきゃ」

「あ、そうだ、Aちゃん一緒に行こ！」

「み…っ、ゔんっ」

「あー、瑞稀やらしー」

「瑞稀くんってムッツリなんだね」









急に咳払いして、橋本くんと矢花くんにからかわれてる瑞稀。

耳が真っ赤でちょっと可愛いなと思ったことは内緒にしておこう。









「楽しみだね、Aちゃん！」

「ふふ、そうだね」

「はぁ〜、どこ行こ！」









思いの外はしゃいでいる莉子ちゃんは、ガイドブックを楽しそうに読んでいる。

子供みたいに可愛い姿に、班の雰囲気が和んだ気がした。









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