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「いやぁ、可愛かったねー。何選ぶんだろ」
Aの部屋から俺の部屋に戻ってはしもっちゃんとくつろぐ。
昔はお互いの部屋を行き来してたのに、Aが俺の部屋になかなか来なくなったのは窓から窓へ乗り越えさせるのが危なっかしいと俺が止めたからで。
男子高生の割には綺麗にされてる部屋で足を投げ出した。
「どうすんの?修学旅行」
「何が」
「告白」
「…あのねぇ、」
小さなテーブルに身を乗り出して聞いてくるはしもっちゃんを睨みながら、今日は閉まってる向こう側のカーテンに目を向けた。
中山が来てるからか、カーテンも窓も閉まってて向こうの様子が分からない。
恋バナとやらでもするんだろうか、はたまたあの2人のことだから食べ物の話なのか。
何にせよ、さっきの様子だと修学旅行への期待で胸を膨らませているのは間違いないだろう。
「この18年言えなかったことがたかだか修学旅行で言えるわけないだろ」
「高校行事くらいでカップルとして過ごしたいモンなんじゃないの?普通」
「カップルなんかならなくても俺らは一緒だからいいの」
「…拗らせてんねぇ」
俺にとってAは世界一大切な存在で。
幼馴染より大切で彼女より大切で、この世の言葉じゃ言い表せない。
何でみんなは告れ告れって言ってくるんだろう。
そんなのしたところで今更俺らが変わるわけじゃないのに。
Aが付き合いたいって言うのなら俺は付き合うし、何だってするけど。
俺からソレを言い出すことはないだろう。
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駆凪 - すごく面白いです!!頑張ってください。 (2022年8月17日 0時) (レス) @page50 id: a1142e8383 (このIDを非表示/違反報告)
まれぴゅま(プロフ) - 瑞 彩 * ((( 低浮上さん» ありがとうございます! (2019年12月10日 21時) (レス) id: 4d2e6b700d (このIDを非表示/違反報告)
瑞 彩 * ((( 低浮上 - 面白いです(^_^) (2019年12月10日 18時) (レス) id: 139e318ce4 (このIDを非表示/違反報告)
まれぴゅま(プロフ) - 黒髪少女さん» ありがとうございます(^^) (2019年11月25日 18時) (レス) id: 4d2e6b700d (このIDを非表示/違反報告)
黒髪少女 - カウントダウンで、なんでも口を割ってしまうとかいい!最高!! (2019年11月25日 17時) (レス) id: 895c331d9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まれぴゅま | 作成日時:2019年11月13日 20時