俺の嫁は、家事ができんっ！

平日の朝14【現在編】 ページ21

辰愛Side



蓮「ほんとですよ(笑)

康二が片栗粉を袋ごと落として、大介にお茶入れさせたら、溢して、

Aは、お手伝いしようとパン皿をキッチンに運んできてくれる最中で、

転がっていたらうのおもちゃに躓いて、盛大に転けたんで、このありさまです…(苦笑)」



辰愛「それは大変だぁ…
そんな時にお邪魔しちゃったのと、康二までごめんね。」



蓮「いえ、開けっぱなしで放置した自分も悪かったんで、大丈夫です」



辰愛「蓮ちゃんは、ほんと優しいね わら」



蓮「ふはっ、笑

掃除機かけちゃうんで、お義母さんその辺で寛いでください。

らう見てもらえるだけで助かるんで」



そう言って、らうを私に預け、リビングの掃除を始めた蓮ちゃん。



その後姿は、まさに出来すぎるお嫁さん。



家事ができない時とは、比べ物になんないほど、手際が良いし、


嫌な顔一つせず、懸命に片付けていく。





これは、双子を妊娠し、私たち夫婦の家で、家事を教えていた頃の話…



辰愛「蓮ちゃん、これ照に、運んできてくれない？」


私は、蓮ちゃんに熱いお茶が入った湯呑みを渡す。


蓮「お義父さん、お茶が入りm…うわっ！」


照「あっつっ！」


お盆を置こうとしたら、何かにつまづき、大半は床に溢れたが、ちょっとだけ照に被る。


辰愛「れ、蓮ちゃん、大丈夫！？」


私は、慌てて、タオルと雑巾を持って、蓮ちゃんに駆け寄った。


蓮「お義父さん、ごめんなさい！」


照「いいよ。それよりもお腹の子無事か！？」


蓮「お腹、庇ったんで大丈夫です」


辰愛「よかったわ。このタオル照に渡して、この雑巾で床拭いてね？」


蓮「ありがとうございます。お義父さん、ほんとに申し訳ないです…これ」


照「えっ！？お前、これで拭けってか？」


蓮「えっ、あっ、間違えた。逆だ…」


焦った蓮ちゃんは、照に間違えて、雑巾を渡した。


この当時の照は「ほんとあいつ、康二の嫁で大丈夫なのか？」なんて私に毎日ように言ってきたけど、


今では、「康二の嫁が蓮で良かった。家事を仕込んだお前に感謝するよ」だって わら



らうと音の鳴るおもちゃで遊びながら、当時のことを思い出していると…


ブーン))


パッシャーン！))


蓮ちゃんは掃除に集中しすぎて、全く気づいていないけど、
端っこに置かれていた大介の牛乳が入ったコップに蓮ちゃんの手が当たって落としてしまった。


１つのことにしか集中できないところは、やっぱり当時と変わってないんだ…

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