昼想い、夜夢む。【橙】

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You side.









家に着いて飲み物を用意して、テレビをつけて座り込んだソファ。

2人掛けのソファは思ったよりも近くて、左肩に意識が集中してしまう。




テレビからは軽快なツッコミが聞こえるけど、正直なんの話をしてるのかよく分かっていない。

彼が自分の部屋にいるという事実に勝手に恥ずかしくなってスマホに目を移すと、すかさず彼が口を開いた。









康「スマホいじっとる。俺がおるのに。」









ぷくっと頬を膨らませては、いじけるように私に目で訴えかける。


照れ隠しにいじってた、なんて恥ずかしくて言えなくて、気になることがあったから調べてるの、なんて可愛げのない態度をとってしまう。







そーかい、そーかい〜なんて言いながら、彼もソファに寄り掛かりながらスマホをいじりはじめた。





時折彼のスマホから聞こえる、可愛らしい女の子の声が気になって、視線だけをチラリと左に移す。


画面に映るのは綺麗に着飾った女の子たちが踊りながら笑顔を溢している流行りのアプリで。


本当にちょっとだけ、ズキッて胸が軋んだ気がした。






私は見ていたスマホの画面を落とし、彼のズボンを少しだけつまんだ。









康「なぁに？」









彼は私の手に重ねるように右手で包み込み、指を絡ませてギュッと握った。









康「寂しくなったん？」









彼は、ふふふ、と満足そうに微笑みながらスマホをソファに置いて私と体を向き合わせた。

私が控えめに彼にくっつくと、意地悪そうにイチャイチャしたいん？と小さく呟いた。








「したらダメなん？」



康「んーん、ダメやないよ。」








そう言って彼も私の背中に腕を回した。





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