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浜辺の外れまで走って来て振り返ると、こーじさんの姿はない。
追って来てくれないんだ。
｢こーじさん馬鹿…｣
砂浜に膝を抱えて座ると、日差しに長時間当たった砂の熱さに気持ちが滅入る。
私が間違ってるのかな。
怒るのはおかしい？
｢あれはこーじさんだったからなのに｣
私こそ不安なのに。
私と付き合っていても、もしかしたらノリでナンパしたりしてって。あの時も手馴れた感じがしたし。
｢信じなきゃ、そんなことするわけないもん｣
｢何を信じなきゃ駄目なの？｣
ビクッ！
｢誰っ！？｣
さっきまで周りに人はいなかったのに、いきなり声を掛けられてビックリして振り返る。
…………あ。
｢また偶然だね。ていうかAいつも一人だし｣
｢ラウ、なんで？｣
海パン姿で私を見下ろしていたのはラウ。浴衣祭りでも偶然に出会い、またしても。
しかも毎回私が落ち込んでいるタイミングで出くわす運のなさ。
ラウは家族で海水浴に来てるらしい。
｢散歩してたらさ…ほら｣
｢うっわ、痛そう……｣
ガラスの破片で切ったつま先を見せてくる。
｢遠目から見たら海って綺麗だけど、近くで見るとゴミだらけだよな。お前ちゃんとゴミ持って帰れよ｣
｢なんで私に言うのよっ｣
｢なんか置いて帰りそう｣
失礼なっ！！
｢ちゃんと持って帰るよっ｣
言い切ると、ラウはにっと笑う。
｢うん、まあ。お前は捨てないって知ってるけど」
……ラウ。
そういえば前回も今回も落ち込む気持ちをラウが払い飛ばしてくれたっけ。
「ふふ」
美波といいラウといい、なにも言わなくてもわかってくれる。良い友達に恵まれてるな。
｢ありがとう｣と言えば、ラウは照れて鼻先を掻いた。
｢そっ、そういやAは誰と来てるんだ？ 美波か？｣
背伸びをしながら美波の姿を捜しているラウから、海へと視線を泳がせる。
ザザー…と波が押しては引いてを繰り返す音に耳を傾けた。
｢美波と美波の彼氏さんと……｣
こーじさんの笑顔が浮かんだ。
｢私の彼氏とね……｣
｢へぇ、彼氏か……え？｣
｢ん？｣
ラウは突然振り返り、驚くように目を見開いている。
そして、グッと唇を噛んだ。
ラウ？
｢A、彼氏いたの？｣
｢少し前から｣
｢へえ、そっか。んで、なんで一人なの？｣
ラウになら相談しても大丈夫かな。
｢彼氏は社会人で私よりも全然大人で。彼からしたら、私って子供にみえて危なかっしいのかなって｣
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ゆきんこ(プロフ) - kazuさん» ありがとうございます😌 そう言ってもらえると良かったです😊 (2022年4月8日 19時) (
レス) id: f3f7d31748 (このIDを非表示/違反報告)
kazu(プロフ) - 社会人×学生、キュンキュンしました！🧡らしさがすごく良くでてましたね！ (2022年4月8日 19時) (レス) id: 889c8d30f9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - みぃ。さん» みぃ。さん!!最後まで読んでくださりありがとうございます😌彼でお話しなかなか書けないのでリメイクといえど書けて良かったです😆ありがとうございました😊 (2022年4月2日 8時) (レス) id: f3f7d31748 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ。(プロフ) - 完結おめでとうございますっ！もうこの🧡さん好きです！リメイク、🧡さんにしてくれてありがとうございます！キュンキュンしました☺️ (2022年4月1日 12時) (レス) @page45 id: fb4296a570 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ayaさん» ayaさん！コメントありがとうございます😊 🧡くんらしいと言ってもらえて嬉しいです！良かったぁ。年上さんとの恋憧れますよねぇ😌 (2022年3月30日 20時) (レス) id: f3f7d31748 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2022年3月22日 16時
