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ラウは髪をクシャクシャと掻き目を逸らす。
｢もう帰るっつーからさ。暇だし、Aも一人なら付き合ってよ｣
｢そうなんだ……｣
どうしようかと迷った。
家に帰っても、きっと考えるのはこーじさんのことばかり、少しは気晴らしになるのかなって。
｢うん、いいよ」
気分を入れ替えなきゃ前に進めない。
さっきあった嫌な思い出を消し去りたかった。
｢よっしゃ！！｣
急にガッツポーズするラウに私は目をパチパチさせる。
な、なに！？
今日はやけにテンションが高い。
｢じゃあ、どこから回る？｣
射的に金魚釣りにヨーヨー釣り、ラウとはしゃぎしながら遊び回った。
何かをしている間は忘れられた。
｢ちょっとっ、取らないでよ！｣
｢いいじゃん、たった三個くらい｣
ぶぅと頬を膨らませながら、ラウに取られて行くカステラを私も食べた。
口に一個しか入らない私と違い、ラウは二個くらいケロッとした顔で食べてしまう。
｢すご……｣
男の子って、女の子と違うものがいっぱいだ。
食欲も歩幅も体格も考え方も。
｢ラウって、男なんだよね｣
｢はっ？ なにそれ？｣
ケホッとつかえたのか胸をトントンして、持っていたペットボトルの水をゴクゴクと勢いよく飲み干すと呆れた表情を浮かべていた。
｢てさ俺が男じゃなかったら、なにに見えてんの？｣
｢それはぁ……うん、そだね｣
男の子以外には見えないよ。
こうして見るとラウもわりとかっこいいのかも。
ハーフだし、綺麗な顔立ち。
背はこーじさんよりも大きい。
｢なに？ ジロジロ見て…｣
｢え？ あっ…べつに｣
なんか急に恥ずかしくなって顔を伏せた。
こーじさんしか知らないはずだった男性。だけどわりと近場にもいて、でもこーじさんとは全然違う。
何もかも……違う。
｢なぁ……Aってさ俺のこと、どう思う？｣
突然そんなことを聞かれて「なんで？」と驚く。
こーじさんとラウを比べていたのが見透かされたのかと思った。
ラウをどう思うか？
｢………友達？｣
｢なんで疑問系なのよ｣
苦虫を噛んだような表情。
なんでそんな表情をされたのか、そもそもなんで聞かれたのかも私はわかってなかった。
髪をくるくると弄りながら、ラウは｢そっか｣と呟いた。
ラウ……？
｢あっ！ そういや、A門限なかった？｣
｢あーっ！ 忘れてたっ｣
今何時だって慌てて携帯を見ると、もうすぐ２０時半。またやってしまった。
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ゆきんこ(プロフ) - kazuさん» ありがとうございます😌 そう言ってもらえると良かったです😊 (2022年4月8日 19時) (
レス) id: f3f7d31748 (このIDを非表示/違反報告)
kazu(プロフ) - 社会人×学生、キュンキュンしました！🧡らしさがすごく良くでてましたね！ (2022年4月8日 19時) (レス) id: 889c8d30f9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - みぃ。さん» みぃ。さん!!最後まで読んでくださりありがとうございます😌彼でお話しなかなか書けないのでリメイクといえど書けて良かったです😆ありがとうございました😊 (2022年4月2日 8時) (レス) id: f3f7d31748 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ。(プロフ) - 完結おめでとうございますっ！もうこの🧡さん好きです！リメイク、🧡さんにしてくれてありがとうございます！キュンキュンしました☺️ (2022年4月1日 12時) (レス) @page45 id: fb4296a570 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ayaさん» ayaさん！コメントありがとうございます😊 🧡くんらしいと言ってもらえて嬉しいです！良かったぁ。年上さんとの恋憧れますよねぇ😌 (2022年3月30日 20時) (レス) id: f3f7d31748 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2022年3月22日 16時
