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夏油傑視点
彼女は私の手を引きながら子供達を気絶させ、浮かせながら補助監督に受け渡した。
『…施設に入れられるけど…あそこにいる時よりかは百倍もマシだよね』
「あぁ」
『時々顔見せに行こう』
補助監督は仕事があるので仕方なくタクシーに乗る。
『傑。疲れたんなら呪術師なんてやらなくていいんだよ。特級と言うしがらみはあるけど…最近私頑張ってるから仕事量の配慮とかは上に…』
「…君は?」
『何?私?……私がどうしたの?』
君を困らせてしまうのはわかってる。
「君は守る事ばかり考えて自分の事が疎かになりすぎている。君を守るのは誰なんだ」
"傑だよ"そう言ってほしい。けれども彼女は意地悪だから欲しい言葉を言ってくれやしない。
甘い蜜ばかりを吸わせて味に飽きてもまだ与え続ける中毒性のある蜜。
『…私は…皆が好き。その事実に、本音に守られてるよ』
「…意味がわからないよ、もう」
あぁ、終わりにしたい。こんな辛い恋なら初めから諦めておくべきだった。
『私皆の為なら呪詛師だって、死ぬ事だってできるよ。それくらい皆の事が好き』
『多分一番狂ってるのは私。皆が死ぬなんて絶対無理』
「私だって君が死ぬのは見たくない。だけど非術師が…呪いを生む元凶がいる限り絶対なんてことは無い」
悟や硝子、後輩たち…そして君。
「私だって…君たちを守りたいと言うのを本音にしたかったさ」
私の知らぬどこかで、君たちが苦しむのは耐えられない。
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プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年9月21日 17時) (レス) @page21 id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナツナ | 作成日時:2021年9月15日 20時