30までには結婚したいと言ったら (ページ27)

今日:13 hit、昨日:14 hit、合計:94,968 hit

4 ページ27

夏油傑視点

唐突なお出かけ(デート)だった為、何もプランは決めてなかった。

「どこ行く？」

『ご飯食べに行かない？』

「あぁ…行こっか。ちょっとまって」

携帯で付近のご飯屋を調べる。

「牛丼屋あるよ。色気は無いけど」

『オサレなデートプランなんて求めて無いからいいの。行こ』

「ふふ…逆に学生らしくていいかもね」

「次…あ、そう言えば服買いに行かない？一度やってみかったんだけど…君をコーディネートしてみたい」

『んじゃそれに着替えてデートしよ。私も傑の選ぶー…三十分で決めよ』

「三十分後に彼処に集合ね、ヨーイ…どん」

パッと背中を向ける。

彼女相手に放課後デートとか正直期待はする。けど今はまだ伝えない。

彼女から悟と別れたと聞くまでは。

「…似合う？」

『え！傑かっこいい！』

「君もかわいいよ」

『まさか靴まで用意されてるとは思わなかったけど…ありがと』

特に高給ブランドと言うわけではないが彼女が着ると何でも似合う。ここまで来ると病気だね。

『アイス食べない？』

指さした先にはアイスクリーム屋があった。

「いいね。これ食べたら雑貨屋行こう」

『あ、傑にブレスレットとか買いたい』

「そこは自分の買いなよ…私も君に買うけど」

『お揃い？』

「そうする？」

『うん』

『…傑は私と違って綺麗なままでいてね』

「大丈夫だよ。君だって綺麗だから」

カップの中にあるアイスが少し溶けた。