30までには結婚したいと言ったら (ページ22)

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五条悟視点

最近硝子も傑もちょくちょく外出するようになった。

傑の携帯の待受を見ればすぐにわかった。

Aの着ている学生服から学校を特定するのは簡単だった。

会いに行こうかと迷ったが傑達がいいのに俺だけ駄目とか納得いかない。

「よぉA」

『………』

校門で出待ちしてりゃAは固まった。

『…日和ちゃん。私いま幻覚見てる？』

「え？あの人のこと？Aちゃんの友達じゃないの？」

『…えぇまさか…人違い…だよ』

横を抜けようとしたので咄嗟に腕を掴む。掴んだ後そういや…と後悔しそうになったけどその前にAが泣いた。

『…見ないで』

「何でだよ。喜べよ」

『うっさい。大嫌い』

「俺は好きだけど」

『ほんとお前黙れよ』

日和ちゃんと呼ばれた女は先行ってるね！と空気を読んで帰って行った。

「ちゃんと話しようぜ」

『…本物の五条悟、なんだよね？』

「おう。六眼でお前のスリーサイズでも当てようか？」

『さいってい！！！』

バチーンとビンタが飛んできた。だけど俺は避けもせずに受けた。

『ご、ごめん』

「何でお前が謝るんだよ」

『だって…当たるとは…』

無下限あるからまぁ躱そうと思えば避けれるし…だけどお前を不安にさせた罪だと思って受けるよ。

「恋人ごっこの延長線だと思ってくれていい」

「だけどお前に会いたくなった。これってお前の言う恋人らしいことに入る？」

『…仕方無いな。五条は寂しんぼだから許してあげる』

本当の寂しんぼはお前だろ。

『あえて嬉しいよ。五条』

「…おう」

笑った顔が直視できない。