普通になる ページ21
冬の帰り道。
私は変な時期に転校してきたせいと耳と目が悪い障害を持ってたから妙に周りは気遣った。
それが気持ち悪く感じた。
一般人と呪術師…五条や傑、硝子とは絆の作り方が違うから当たり前なんだけど。
あの友情とは、絆とは違う。でもその中で私も生きなきゃいけないし…
それでチヤホヤされてる私が気に入らない人間もいるわけで物を隠されたりノートの一部分を切り取られ提出物が不足してると再提出になったりと…随分陰湿なことをされてる。
『(人を殺した時より楽だけど…私はこんな人たちの為に命を張ってたのかと思うと馬鹿らしくなるな)』
家のドア前に誰かが立ってるのが見えた。
『…誰』
今日取られたのは眼鏡だ。
お陰で目を凝らしてもいまいち見えない。
『え、あ、ちょ!』
その人はずんずん近付いたかと思うと抱き締めてきた。
脳内に呪詛師の言葉が現れたが
「A」
頭が澄んだように、呪いが解けたようにはっきりと聞こえた。
『す、ぐる?』
「A」
何度も彼は私の名前を呼んだ。私の好きなシトラスの香りを漂わせて…
見上げれば温かい何かが頬を伝った。ああ。彼は泣いてるんだ。
『傑……』
「会いたかった」
私もだよ。ずっと会いたかった。
『生きててよかった。ありがとう傑』
「うん…Aこそ」
彼の声ははっきりと私の中に溶け込んだ。
夏油傑視点
彼女に会いに行った。硝子にも悟にも内緒で。だが行って後悔するかもと不安にもなった。
けれど彼女は私の声に反応した。ようやく届いた。
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プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年9月21日 17時) (レス) @page21 id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナツナ | 作成日時:2021年9月15日 20時