30までには結婚したいと言ったら (ページ17)

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五条悟視点

アイツの誕生日だっていうのに夜中任務が入った。

傑と一緒だったしちゃっちゃと終わらせて帰ろうとした。

バカでかいミルワームみてぇな呪霊に気持ち悪いと吐く。

窓が持ってきた情報だと一級だとか言ってたが全然一級には見えない。

術式が当たりそうになると縮んで避けたり地面に逃げる。こいつには知能がある。

「チッ」

傑の呪霊も対して相手にされない。

「…悟。気付いたことがあるんだけど…アイツなんか呪力の流れがおかしくないか」

「…ん。ホントだどれどれ」

術式に集中し過ぎて相手の情報を読み取ってなかった。

「まじかよ」

「悟？」

「腹の部分にAの呪力を見つけた」

「！！」

A…それってコイツに喰われたって事だよな。いつ頃食われた？一昨日？先週？それよりもっと前に食われて無理やり生かされてるのか？

「悟」

「…悪い」

今は集中しろ。

「傑下がれ」

「わかった」

「虚式…」

どちゃどちゃと汚い音がした。

俺も傑も一心不乱になってあいつを探した。

「悟！こっち！」

人間の腕を見つけ二人がかりで呪霊を退かし、引きずりあげる。

辛うじて息はあった。

朝日が登り始めた時間だった。

「君自身が誕生日プレゼントになるなんて変な話だな」

「はは…そうだな。早く帰ろうぜ」

ちゃんと今まであったこと全部話せよ。そしてまたうまいもん食いに言って一緒にバカやろうな。