救われたいと願うのは罪なのか ページ16
『まずい』
廃墟のホコリが舞う中好きだったジュースを飲み、好きだったコンビニのパンを食べる。
味は妙に甘くて胃がおかしくなりそうだった。
一人ぼっちで生きるのは小学生の頃は慣れてた筈。友達がいなくても、痛みを共有しなくても、誰にも理解されなくても平気だったはず。
だけど今はどうだ。
ボロボロになっても恨み続け呪詛師を殺してはその奪い取った金で汚く生きている。そして誰かに理解して欲しがっている。
傑とこっそり食べた焼肉
硝子から貰ったアイスクリーム
五条がくれた高そうなクッキー
どれも一人で食べたらきっと味気無かった。
一人ぼっちは嫌だ。けれどこんな汚い姿なんて見せられない。いつだって私は綺麗なままでいたかった。
こんな誕生日だって嫌だ。皆におめでとうって祝ってほしかった。
『…生きる意味がわからない』
五条も死んできっと一緒に任務をしていた傑も死んだ。硝子は…まだ生きてるだろうけど…いや、あの爆発で死んだかもね。
私は呪詛師が嫌いだ。大切な人を殺すから。
人殺しは嫌いだ。どんな理由があろうとも…だから私も嫌いだ。
『いっそ呪術師を殺そうかな』
一番それが手っ取り早くて呪詛師を根元から除去できる。
『そうしよ』
足元の地面が音を立てて崩れた。その刹那呪霊が大きく口を開けた。
『(あ、死ぬのもありだな)』
守るものも生きてる意味もないならこのまま呪霊に取り込まれてしまえ。そしてあっちの世界で楽しくやろう。
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プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年9月21日 17時) (レス) @page21 id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナツナ | 作成日時:2021年9月15日 20時