２８６：愛だよ！ 〜J〜 ページ6
ギリギリまでAといた俺の楽屋入りは最後で…。
雅「まっつじゅ〜ん！ハッピーバースデー。」
にっこり笑って言ってくれた相葉くん。
「あぁ。サンキュー。」
荷物を置いて早速着替えに入る。
雅「あれ？あんま元気ない？」
和「誕生日にケンカっすか？」
智「ん〜…オイラは寝不足って予想。」
翔「あぁ〜…俺も智くんと一緒かな？」
相手にするのも疲れるから、ひたすら無視でヤツらに背を向けてシャツを脱ぎ捨て、衣装のシャツを手に取る。
智「ん〜…でも跡がない。」
和「そんなヘマしないでしょうよ。Aさんは跡だらけでも自分はね…。」
雅「パンツの中の見えないトコとか？内腿とか？」
翔「うわ〜それやらしいわ。」
無視だ無視。
和「Aさんも可哀想にね…。仕事なのにお付き合いさせられて…。」
「Aは今日休み。」
てかシてねぇから。
できなかったから！
なぁんて余計な事は言わないし、態度にも出さない。
誕生日に弄られるなんてまっぴらごめんだ。
でも…できなかったけど…
素肌の触れ合いも身体の愛情表現もなかったけど…
その分たくさん話しできてよかったかもな。
最近、忙しくてゆっくり話すなんて事もなかったし。
智「休み取ってくれたの？」
「あぁ。」
雅「愛だね！これぞ愛だよ！」
翔「ね。優しいねぇ。Aちゃん。」
「あぁ。Aは優しいよ。」
そんなの俺が一番よく知ってるっての。
わかってるっての。
和「でしょうね〜。なんたって浮気許しちゃうコですから。」
「浮気じゃねぇ。俺はA以外愛せないんだ。」
例の事は十分反省してますよ。
適当にあしらって腕から時計を外した。
智「んふふ。その時計ピカピカ。いかにも新品。」
んとに目ざといおっさんだ事。
翔「プレゼント？」
「あぁ。」
雅「見せて！」
「イヤだ。」
和「ククク…即答。」
雅「ケチ！減るモンじゃないのに！」
「減る、すげぇ減る。」
雅「何が減るのさ！」
「これから一緒にいる時間。」
『はぁ？』
バカにした様な声が背後で聞こえたけど無視でズボンも着替えた。
雅「ねね？どういう意味？翔ちゃん？どういう事？」
翔「…さぁ？」
コソコソ話してるつもりだろうが丸聞こえだ。
ズボンを履きベルトをすると、
「時計をプレゼントするって『自分のこれからの時間をプレゼントする』っていう意味なんだと。」
そう言って楽屋をで出た。
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作者名：しおなな
| 作成日時：2013年12月21日 16時
