今日…僕は恋をした Part.６ (ページ7)

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２０７：本物？ページ7

リビングのドアを開けた潤くんはサングラスをしたままで…。

「あ！すみません。」

慌ててサングラスを外し、ハットを取ると…

「初めまして。Aさんとお付き合いさせて頂いております、松本潤です。」

そう言って丁寧にお辞儀をした。

『兄貴の威厳を見せる』と言っていたお兄ちゃんはポカーンと口を開けていて…

お義姉さんと友梨ちゃんはなぜか抱き合っていて…。

「あ…お、おい…A？俺は夢を見てるのか？」

信じられないって表情のままのお兄ちゃんは潤くんを指差して。

「ううん。一応？本物の？嵐の松潤？」

「A…なんで疑問系なんだ？『一応』じゃねぇだろうが…。」

不貞腐れた潤くんが、バックはそのままで私の前まで歩いて来る。

「A？とりあえずさ？『おかえり』頂戴？」

「ふふふ。おかえり、潤くん。」

「…ただいま。」

微笑んで頭をポンポンってしてくれる。

「お、お前…やっと大河をふっ切って…できた男が嵐の松潤…？」

「うん。私には嵐は関係ないけどね？今だによくわからないし…。」

「…お前…そんなはっきり威張って言うな。」

あ…また不貞腐れた。

「Aちゃん！あ、相葉ちゃんは？相葉ちゃん見た事ある？！」

「うん。何回か会った事あるよ？」

「すご～い！相葉ちゃんカッコよかった？」

私の所まで走って来て足に抱きつく。

「うん。」

友梨ちゃんの頭を撫でてると、

「ねぇ！Aちゃん？大ちゃんは？大ちゃんってやっぱりポーッとしてんの？」

今度はお義姉さんが大興奮。
でも、大野さんに関しては…。
隣の潤くんを見上げる。

「リーダーは普段もあんな感じですよ。さっきまで一緒でした。」

潤くんがフォローしてくれて。

「A？お茶出そうか？」

「うん。友梨ちゃん、ちょっと待ってて？」

「狭いですが、どうぞおかけ下さい。」

「あ、はい…。」

そわそわする女性陣に対して、今だに信じられなさそうなお兄ちゃん。

三人をリビングに残し、潤くんとキッチンに立つ。

「コーヒーでいいかな？」

「うん。友梨ちゃんにはジュース買ってあるよ？」

「あぁ。サンキュ。」

「帰国早々にごめんね？疲れてるよね？」

「いや、大丈夫。ご両親ほど緊張もしないし、この後の為の体力もちゃんと取ってあるよ。」

「…バカ。」

コーヒーメーカーをセットしてる潤くんの後ろで、冷蔵庫からケーキを出しお皿にのせてると、

「あ、そうだ。」

と潤くんがキッチンから出て行った。