２３２：憧れの相葉ちゃん ページ32
招待された公演も無事終わり…。
私の手を力強くギュッて握る友梨ちゃんが、手をパッと離したと思ったら、私の後ろに隠れた。
「どうしたの？友梨ちゃん？」
笑いながら私に近づいてきた潤くんが、友梨ちゃんの視線と合わせる様に身を屈めた。
「…。」
潤くんの問いかけにも返事できなくて。
「友梨ちゃん？」
手を後ろに回して背中をポンポンとする。
「はは。緊張しちゃってるのかな？今日はパパもママもいないし。」
潤くんが友梨ちゃんの頭を撫でて。
「Aちゃん？」
「ん？」
私の顔を見上げて、目で何かを訴えるからしゃがんで視線を合わせた。
「あ…相葉ちゃんがいる。」
内緒話をする様に耳元でコソコソ話す。
「うん。せっかくだしご挨拶してきたら？」
「Aちゃん！友梨できない！無理！」
ギュッと抱きついて離れない。
智「んふふ。松潤、Aちゃん取られちゃったね？」
「だな。…相葉くん？」
潤くんが相葉さんを呼んで。
「ほら、友梨ちゃん。DVDのお礼もしないと。」
「うん。だけど！」
背中を撫でて宥める。
雅「友梨ちゃん？」
相葉さんが呼んだ所で、ゆっくり恐る恐る顔を上げた。
「！！」
目の前に笑顔の相葉さんがいた事で、びっくりして固まった。
雅「いつもありがとね？」
そう言ってニカッて笑う。
「ほら、友梨ちゃん。友梨ちゃんもご挨拶しないと。」
「え…あ…中山友梨です！５歳です！んと、えっと…相葉ちゃん大好きです！」
雅「ありがと。」
友梨ちゃんは頭を撫でられ、また固まった。
「友梨ちゃん？お礼は？」
「あ！そうだ！ありがとうございました！」
雅「ううん。ね？松潤？友梨ちゃん、可愛ね？」
友梨ちゃんの頭を撫でながら、視線を潤くんに向けて。
「あぁ。素直だしな。」
和「ちょっとAさんに似てる…？」
明「Aのお兄ちゃん、かなりのイケメンだよ？友梨ちゃん、パパ寄りだから。」
翔「まぁ…Aちゃんがこれだけだから…兄妹も大方予想つく。」
智「友梨ちゃんも大っきくなったらAちゃんみたいになるかな？」
和「だとしたら？わかってても聞いてやろうじゃない。」
智「んふふ。オイラの彼女にしよ。」
雅「だから！子供の前で！」
相葉さんが大きな声を出して、友梨ちゃんがビクッとした。
「相葉くん、声デカすぎ。友梨ちゃんビビってる。」
潤くんが呆れた様にそう言って。
雅「ご、ごめんよ？」
泣きそうな顔で友梨ちゃんの顔を覗き込んだ。
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作者名：しおなな
| 作成日時：2013年11月7日 8時
