２２５：生真面目 〜J〜 ページ25
口が滑るってこういう事言うのか…。
余計な事を口走ってしまった。
「…んだよ。」
ここは強気だ。
そうだいつも通りだ。
和「J？ニノちゃんの聞き間違い？」
「だな。いつちゃんとしてます。けど…１００パーな訳じゃねぇだろ？」
智「んふふ。羨ましいなぁ。Aちゃんを何の隔たりもなく愛せて。」
…。
翔「松潤、諦めな？皆ちゃんと聞いてたし、誤魔化しは通用しない。」
苦笑いの翔くん。
和「そんなだから焦るんです。ニノちゃん呆れて物が言えない。自分の立場とか考えて行動しなさいよ。」
マジで呆れた様なバカにした様な顔で言うから、俺もちょっとカチンとして。
「俺らの事情も知らずに言いたい事言いやがって。」
和「その『俺らの事情』って何すか？結婚も見えない状況で避妊しなくていい事情って何すか？」
翔「ちょ、ニノ！落ち着いて。」
「俺らってか…Aが身体の事情で薬飲んでんだよ。だから…大丈夫なんだよ。」
雅「そんな薬あんの？」
「あぁ。男の俺らには知らない事がいっぱいだ。」
だから…あの後、自分でも色々調べたし…知り合いの医者にも聞いたりした。
さすがに専門の産婦人科医は知り合いにいなかったから、すごく詳しくは聞けなかったけど。
「つーか…ニノ？お前…そんな呑気に俺を責めてるけど、お前だって明日は我が身かもしんねぇぞ。」
智「だぁね。オイラは平気。」
だろうね。今だに女の影がない。
雅「て事は俺もか…？」
翔「だね。」
雅「普通は…子供いても全然おかしくない歳だもんね…。」
しみじみ言う相葉くん。
相葉くんは弟に子供が生まれて…。
尚更、そう思うかもしれない。
「俺、今回の事でも…また色々考えさせられたわ…。」
智「松潤は生真面目だからね。いんじゃない？いっぱい悩んで考えて…でもね…？」
「ん？」
智「どれだけ悩んで考えても、辿り着く答えは変わらないってオイラ思うよ？」
雅「リーダー？どゆ事？」
不思議そうな顔で聞く相葉くんに、ふにゃって笑うだけの返事をして…。
智「松潤にはAちゃんが一番大事って事。最終的にはそこに辿り着くんだ。」
和「いんじゃないっすか？自分の大事な女ひとりも幸せにできない男が、どの面下げて『７万人幸せにしてやる』なんて上から言えるんすか？」
翔「だね。まぁ…たくさん悩んで下さい。」
雅「俺、いつでも相談乗るよ？」
「いや…いい。それは遠慮しとく。」
雅「もぉ！ひどい！」
楽屋に笑い声が響いた。
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作者名：しおなな
| 作成日時：2013年11月7日 8時
