２２４：一番大事 〜J〜 ページ24
俺ってマジで幸せ者なんだって…
今回の事でまた認識して。
俺が何も言わなくても…俺の立場や仕事を理解して…全て受け入れてくれた。
「…なぁ？聞きたい事あんだけど…。」
そう言うと返事は無くとも、視線を俺に向けてくれる四人。
「子供できたって言ったらどうする？」
『はっ？！』
目を見開き驚いて固まる四人…。
珍しくニノも…。
翔「…マジのマジで？」
雅「ど、どうすんのさ？！」
けど…
焦る二人とは対照的に…
智「早くプロポーズしたらぁ。」
和「そうっすね。」
仲良くソファに座る二人は落ち着いていて。
「てかさ？皆…子供できる可能性ある事してんだろ？他人事じゃねぇはずだよな…？」
和「まぁ…。」
二人の軽い切り返しにも、淡々と話す俺にさすがの二人も真剣な眼差しを俺に向けて。
「この間…マジで子供できたって思ってさ…。嬉しいってのと…。」
智「できてなくて安心した自分がイヤ？」
俯いて頷いた。
「そんな俺にかなりの自己嫌悪でさ？でも…Aは笑ってんの。『少しでも喜んでくれたからいい』って。俺って…俺らってさ…。」
そこまで言って…言葉に詰まる。
雅「…松潤？」
「嵐もファンも…大切な人も全部守る術ってないのかな？どれか一個に絞るしか…。」
智「松潤？オイラ言ったじゃん？『オイラ達の事は気にしないで』って。」
そう言ってソファから立ち上がり、俺の前まで歩いて来る。
智「赤ちゃんできたかもって思った時に一番最初に何思った？」
「頭真っ白になって。でも…正直…嵐の事とか仕事の事とか全部吹っ飛んでて…嬉しいって…。」
智「んなら、それが答えじゃん。松潤にとって一番大事なのはAちゃんって事でしょ？」
ふにゃんって笑うリーダーは、俺を責めるどころか、むしろ『それでいいんだよ』って表情で。
「俺が全てを言わなくても…俺も嵐の俺も受け入れてくれた。あんないい女どこ探したっていねぇよ。」
翔「いい女捕まえたじゃん？」
翔くんの目は優しくて。
雅「んで？結局、赤ちゃんいないの？」
和「さすが相バカ。」
雅「なにを〜！」
翔「相葉くん？抑えて抑えて。」
和「てかね？心当たりあるから焦んでしょうが。ちゃんとしなさいよ…いい大人が。」
呆れた様に言って…でも目は俺を心配してくれてる様で。
「だな。今度からやっぱ俺もちゃんとしねぇとな。」
和「ちょっと待って…。今『今度から』って言った…？」
四人が顔を突き合わせたと思ったら、一斉に俺を見た。
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作者名：しおなな
| 作成日時：2013年11月7日 8時
