今日…僕は恋をした Part.６ (ページ3)

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２０３：地獄の果てページ3

「さて？説明してもらいましょうか？」

椅子に座るなり…明日美の尋問が始まる。

「だって…明日美は潤くんと繋がってるし…直ぐバレたら意味ないと思って…。」

「３日でバレようが、１週間でバレようが、１ヶ月でバレようが…結局、元サヤに戻ってんじゃない！」

「…結果としてそうだけど…。」

それ言われたら…。

「それに、明日美にはちゃんと『落ち着いたら連絡する』ってメールしたじゃない。」

「あんな中途半端なメールの方がよっぽど心配なのよ。」

「…ごめん。」

俯き、そう言うと大袈裟なため息が聞こえて。

「いい？今度、私の松潤悲しませてみなさい？ただじゃおかないわよ。」

『私の松潤』って…。

「明日美…、Aはもう十分わかってる。」

マスターがビールとカクテルをテーブルに置きながらそう言って。

「潤と大河は別人って事も…自分が潤じゃないとダメだって事も…それから…。」

「…それから？」

私を『フッ』っと笑いながら見て、

「潤は地球の裏だろうが、地獄の果てだろうが追っかけてくるって、身を持ってわかっただろうし。」

って言った。

「…A…。」

「うん？」

「あんた、やっぱ羨ましい！」

「…明日美…。」

「だって！あの松潤にそんな盲目的に愛されて大事にされて！あ～羨ましい！」

結局、そこなの？
怒られてる身なのに呆れちゃう…。

「明日美さん？それくらいにしときましょうか？」

え？

声のした方を向くと目深にキャップを被って、眼鏡をした二宮さん。

…表情はあまりよく見えないけど…声が不機嫌。

明日美はヤバイって顔をしてて。

「あ、こんばんは。」

「はい、こんばんは。昨日ぶりですね。」

明日美の隣に座ってキャップと眼鏡を取った二宮さんは、『キラン』と効果音が鳴りそうなアイドルスマイルを浮かべて…。

「あ～やっぱり、Aさんにはニノちゃんのアイドルスマイルは効かないんだね？」

「…はい？」

「大抵の女の子は真っ赤な顔をして、メロメロになっちゃうんだけどなぁ…。」

明日美には悪いけどこの人…自信過剰じゃない？
潤くんはそんな事言わない…というか、私の前ではアイドルの松潤は一切出さない。

…アイドルの松潤もそんなに知らないけど…。

それに…中西さんのがカッコいい…。

けどね…多分…ただ明日美にヤキモチ妬かせたいのかなぁ…なんてちょっと思ったり。

なんだかんだ仲良しなのね。

「…なに笑ってんのよ。」

明日美の怖い睨みが飛んできた。